諏訪市中洲神宮寺の諏訪大社上社本宮で27日、1年の厄を小石に託して払い、来年の幸せを願う「石送(いしおくり)神事」が行われた。改修中の幣拝殿前に設置された仮拝所で、神職が厳かに執り行った。 大総代約30人が見守る中、北島和孝宮司(55)ら神職6人が整列。1月から12月までの月を筆書きした小石12個を「1月」「2月」「3月」と声に出し、一つずつ隣の神職に手渡していった。最後尾の北島宮司が全てを受け取ると、幣拝殿に近い伊勢神宮遥拝(ようはい)所の玉垣の中に投げ入れ、今年の災厄を流して、新年が良い年であるよう願った。 北島宮司は「今年は大きな災害のない比較的穏やかな年だったと思う。来年もそういう年であってほしい」と話していた。 石送神事に先立ち、ササの葉が先に付いた竹ざおで幣拝殿の軒下を払う煤払(すすはらい)神事も執り行われた。西宝殿では紙のはたきと今年刈り取った稲穂で内部を払った。(長野県、信濃毎日新聞社)
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