長い人で9連休となった年末年始休みが明けた6日、県内の企業や官公庁などが仕事始めを迎えた。2月のソチ冬季五輪に向けスピードスケート代表選手合宿を受け入れた長野市のエムウェーブは早朝から整氷作業。サッカーJ2昇格3年目を迎える松本山雅FC、新設J3参戦のAC長野パルセイロの関係者も飛躍を誓った。セイコーエプソン(諏訪市)は企業業績向上などを課題に挙げ、飯山市は来年の北陸新幹線延伸開業に向けた準備に意欲を見せ、2014年のスタートを切った。 エムウェーブは午前6時すぎから整氷をスタート。リンク管理を担う前川レジャーシステム長野営業所(長野市)所長の中島智之さん(38)は「安心して練習できる環境を整えたい」と気を引き締めた。エムウェーブの土屋龍一郎社長(52)は朝礼で「ソチ五輪まで1カ月を切ろうとしている。選手たちの力になれるような応援を」と社員らに呼び掛けた。五輪代表選手たちはこの日から練習を本格化させた。 松本山雅FCの運営会社の松本市鎌田の事務所では社員ら約20人が仕事始めの朝礼をした。大月弘士社長は「Jリーグ3年目となり慣れやおごりがないように、夢をつくっていくクラブとして成長したい」とあいさつ。J2で7位に躍進した昨季以上の活躍に期待した。 J3に参戦し、1年後のJ2昇格も狙うAC長野パルセイロ。ホーム試合の平均観客数3千人以上が昇格の条件の一つだ。長野市の5商店会でつくるパルセイロ活性化委員会委員長の中村隆さん(65)は「観客動員数を増やすため、できる限りの支援をしたい」。加藤久雄・長野市長も仕事始め式後の取材に「行政としてできることをサポートしていく」と強調した。 セイコーエプソンが本社で開いた新年あいさつ会には社員約800人が出席。碓井稔社長は「社会やお客さまの期待をはるかに超える商品やサービスを提供することがエプソンの使命」とした上で、「失敗を恐れず挑戦し、全社一丸となって若々しい企業風土を実現していこう」と決意を述べた。採算性の高い製品の販売強化などで、同社の2014年3月期の連結決算は黒字転換を見込む。碓井社長は「昨年は超円高の是正など追い風もあった。現状に満足せず、強い事業の集合体たるエプソンの実現に向けた活動を精力的かつダイナミックに進めていこう」と呼び掛けた。 北陸新幹線(長野経由)飯山駅開業を1年2カ月後に控える飯山市では、約230人が集まった市役所の仕事始め式で足立正則市長が「新幹線開業へ最後の1年。首都圏、北陸、関西や外国とも直結する玄関口ができ、新しい時代に入る大事な年」と述べた。さらに、「駅に価値があるのではなく、周辺地域との相互作用の良しあしで地域の発展は変わる」とし、駅をどう活用するかが問われるとした。(長野県、信濃毎日新聞社)
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