長野市大岡で7日、しめ縄で作る神面に無病息災を願う「芦ノ尻(あしのしり)道祖神祭り」(県無形民俗文化財)があった。芦ノ尻集落の各家庭で飾ったしめ縄で神面を作る恒例行事。今年は口が小さく、優しげな面立ちの「女神」。集まった地元住民や県外の写真愛好家ら約200人が健やかな新年を願った。 神面は高さ約2メートル、幅約1・5メートル。迫力ある面構えが悪霊を追い払うとされ、約150年前から行われている。1998年長野冬季五輪で開会式に登場し、今も県外から人が訪れる人気ぶり。住民らは目、鼻、口、ひげ、まゆなどを作って石碑に飾り付け、地元の小中学生も手伝い約1時間半で仕上がった。 芦ノ尻集落の人口は33世帯65人。住民でつくる芦ノ尻道祖神祭保存会会長の石井光也さん(47)は「高齢化が進むが、大切な祭りをずっと守っていきたい」。集落唯一の中学生で大岡中1年の広田純輝(じゅんき)君(12)は「祖父が作り手なので、しっかり受け継ぎたい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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