松本市内の河川敷や公園で11日、正月飾りやだるまを組み上げて焼き、無病息災を願う伝統行事「三九郎」が行われた。同市教育委員会によると、この日は今年最も多い245カ所で行われ、12日は183カ所で予定されている。 同市の浅間温泉第6町会は、女鳥羽川の河川敷に「やぐら」を設置。子どもたちが午前中に各家庭や旅館を訪ね歩いて正月飾りやだるまを集め、大人と協力して高さ6メートルほどの三角すい状に組み上げた。午後5時すぎに住民約70人が集まって点火。数分で大きな炎に包まれると、子どもたちが「すごい」「熱い」と歓声を上げた。 子どもたちは米粉の「繭玉」を枝に付けて持ち寄り、勢いが収まった火であぶって頬張っていた。食べると風邪をひかないと言われ、本郷小学校4年の滝沢杜和(とわ)君(10)は「ずっと元気に過ごしたい」。同小5年の石川詩(うた)さん(11)は「6年生になるので下の子たちを引っ張っていきたい」と抱負を話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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