上伊那郡箕輪町木下の箕輪南宮神社で11日、初祭りが始まり、地元の保存会が作った山車飾りが披露された。歴史上の物語の場面などをほぼ等身大の人形で再現。えとの「午(うま)」にちなみ、馬に乗って崖を駆け下りる源義経や、モーターで羽が動くペガサス(天馬)の人形も登場した。 人形は、住民有志ら約50人の「木下山車飾(かざり)保存会」が発泡スチロールや段ボールなどを使って昨年11月から制作。小学生が作った浦島太郎の場面も飾られ、境内には計五つの舞台がある。訪れた近所の主婦中島悦子さん(38)は「迫力のあるものもあれば、子どもが喜ぶものもあっていいですね」。 木下の山車飾りは明治時代に始まり、商店などに飾られたが、戦後は次第に見られなくなったという。1979(昭和54)年に保存会が発足。同神社に飾るようになり、88年には町無形民俗文化財に指定された。保存会長の岡久幸さん(78)は「毎年違う人形を作っており、楽しみながら見てほしい」と話している。初祭りは12日まで。(長野県、信濃毎日新聞社)
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