日本航空(JAL)は22日、県営松本空港(松本市)と大阪(伊丹)空港間の路線を復活し、今年8月1日から31日の期間に毎日運航する計画を国土交通省に申請した。日航の100%子会社ジェイエア(J―AIR、大阪府池田市)が、エンブラエル社(ブラジル)製小型ジェット機(76席)を使って1日1往復する。日航は、関西圏から信州を訪れる旅行者の需要を見込んでおり、利用状況を見つつ2015年以降も夏季に大阪線を運航することを検討する。 日航の計画によると、松本―大阪線は、大阪を午後1時半に出発し松本に同2時20分に到着。同じ機体が松本を午後2時50分に出発し、大阪に同3時45分に着く。大人普通運賃は片道2万5900円。往復割引で片道2万1900円。 日航は10年1月に経営破綻し、同年5月31日で松本空港発着の大阪、札幌(新千歳)、福岡の3路線から撤退。札幌、福岡の2路線はフジドリームエアラインズ(FDA、静岡市)が10年6月1日から引き継いだが、大阪線は採算性から廃止となった。大阪線がなくなったことで、松本から大阪へはJR中央西線と東海道新幹線で約3時間かかるが、空路では約1時間となる。 日航はこの日、ほかに大阪―女満別(めまんべつ)、札幌―出雲、札幌―徳島、中部―釧路、中部―帯広の5路線の再開なども申請。植木義晴社長は記者会見で「経営破綻時に運休し、現在、代替手段がない地域の皆さんに大きなご不便をかけている路線の一部を再開する」と説明した。 県営松本空港と札幌、福岡を結ぶ路線を運航しているFDAは22日、3月30日から10月25日までの夏ダイヤを発表した。現行の冬ダイヤと5分から15分以内の変更にとどまっている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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