県観光部が23日まとめた年末年始(2013年12月27日~14年1月5日)の県内主要スキー場50カ所の利用者数は、前年同期比12・5%増の99万5千人で、2年連続で前年水準を上回った。同部は、年末年始が最大9連休になったことに加え、リフト券の優待などファミリー層向け誘客策の効果が出てきたことが要因とみている。 調査対象の26エリアのうち22エリアが前年実績を上回った。伸び率が最高だったのは松本市のMt.乗鞍で59・5%(利用者数2万人)。茅野市の車山高原スキー場が39・5%(2万5千人)、同市の白樺湖ロイヤルヒルが36・9%(1万7千人)、諏訪郡富士見町の富士見パノラマリゾートが30・8%(2万4千人)で続いた。12年12月に発生した中央道笹子トンネル事故の影響で前季に利用客が減少した反動もあり、諏訪地方のスキー場の伸び率が高かった。 県内のスキー場事業者でつくる県索道事業者協議会は今季、小学生を含む家族計5人までのリフト券総額を、半分程度に割引する優待券2枚を県内全小学生に配布。前季までは小学生のみを無料にしていたが、家族を含めて誘客しようと対象を変更した。 県観光部によると、比較できる05年度以降の年末年始の利用者数は、08年度の106万6千人がピークで、11年度には81万5千人まで減少していた=グラフ。前年度比8・6%増だった12年度に続く増加に、阿部守一知事は23日の記者会見で「スキー離れが言われて久しいが、一定の回復基調が見えてきた」と述べた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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