諏訪市のJR上諏訪駅前の再開発構想を描く民間会社「諏訪駅前開発」は23日、駅前のビル「スワプラザ」の商業棟を買収することで、同ビルの一部を管理運営する「スワプラザ開発」と基本合意したと明らかにした。3月末までに複数いる地権者との交渉を終えて所有権を移転し、年内にもビル解体に着手したい考え。諏訪駅前開発は、スワプラザに隣接する旧まるみつ百貨店ビルを所有しており、一帯の再開発問題は新たな局面を迎えることになる。 諏訪駅前開発の役員で、不動産開発会社アイリスパートナーズ(愛知県豊橋市)の古越利三会長は取材に、スワプラザ開発側との合意は「終わっている」と説明。「今は(地権者からの)所有権移転手続きの段階」と話した。「年内には解体工事に着工したい」とし、解体着手から2年半後には再開発ビルを完成させたい意向も示した。 スワプラザビルは商業棟と業務棟、駅前市民会館からなり、諏訪駅前開発は業務棟の取得も目指している。古越会長は業務棟の地権者との交渉について、「個々の話し合いになる。基本としては等価交換で(新しいビルに)移ってもらう」と話した。新しいビルが完成するまでは、周辺の空き店舗などでの営業をあっせんするとした。 一方、スワプラザ開発の土橋道治社長は取材に「売却の基本的な方向性では合意したが、個々の地権者全員から同意が得られたわけではない」と述べた。 諏訪駅前開発が描く再開発構想は、集合住宅や食品スーパーなどが入る複合施設を建設する内容。この日は同社の再開発構想を聞く非公開の説明会が諏訪市公民館であり、業務棟の地権者ら約20人が出席した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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