Quantcast
Channel: 信濃毎日新聞
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

都知事選「脱原発」県内からも関心 賛否双方、結果を注視

$
0
0

 23日告示された都知事選で原発・エネルギー政策が争点の一つとなり、県内でも原発への賛否それぞれの立場の人たちが注目している。都が株主に名を連ねる東京電力(東京)の柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)は、飯山地方の一部が半径50キロ圏内に入る。有権者に関心を高めてもらうため、候補の訴えをメールなどで都内の知人らに伝えようとの動きも出ている。  「東京が変われば政治の方向も変わるのではないか」。飯山市など4市村の住民らでつくる「なくそう原発飯水岳北の会」の代表小林則夫さん(64)は、反原発の知事誕生に期待する。東電は柏崎刈羽原発再稼働を経営再建の前提と位置付けるが、同会は再稼働に反対、廃炉を求める署名活動に携わる。「知事選の結果は東京以外にも関わってくる。民意を示してほしい」  県経営者協会の水本正俊専務理事は、燃料費高騰などで火力による発電コストが上がり、料金値上げにつながれば企業経営への影響は大きいと強調。「エネルギー政策は国策。知事選の争点にすべきではない」とする。県経協など県内経済4団体は2012年、安全が確保された原発の再稼働を推進するよう政府に働き掛けることを求める意見書を県に提出。「都民がどんな判断をするか」と注視する。  福島県中部から松本市に避難している男性(57)は、同県浪江町のお年寄りら約70世帯が避難する福島市の仮設住宅を訪ねた際、「原発なんて無ければ良かった」「働く場として原発は大事だ」など、賛否の声を聞いた。  「都知事にどの程度の力があるのか正直分からない」。ただ、争点になることで福島への関心があらためて高まると期待し、各候補の主張を踏まえて都内の知人らとメールで「議論している」という。  一方、原発やエネルギー政策に関心が集中しすぎると、他の争点が埋没することを心配する声もある。原発に反対し毎週金曜日に長野市街地をデモ行進している市民団体の代表田沢洋子さん(58)=長野市=は、原発・エネルギー政策の争点化自体は歓迎。ただ、特定秘密保護法廃止を求めるグループの事務局も務めており、「同法についての各候補の考えが分かりにくくならないか」と、ほかの課題が見えにくくなるのを心配する。  下伊那郡豊丘村出身の歯科医で、東京都世田谷区のまちづくりに取り組む下平憲治さん(51)=世田谷区=は都知事選を「日本の将来の在り方を示す選挙だと思う」と強調。「政治や経済の中心である東京が、どう日本の在り方を示せるのかを考えて投票したい」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7401

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>