雪のグラウンドに、選手たちの歓声が響いた。24日、第86回選抜高校野球大会への出場が決まった茅野市の東海大三高校野球部。15年ぶりの出場に、待ちに待った朗報を受けた選手たちは、藤井浩二監督(41)を胴上げしたり、グラウンドを飛びはねたりして喜びに沸いた。 午後3時20分すぎ、出場決定の電話連絡を校長室で受けた小池直幸校長(64)は落ち着いた表情で「ありがたくお受けします」。練習を終えた選手たちが待機しているグラウンドに出て、「皆さんの今までの頑張り、特に北信越大会での頑張りが評価されました」と出場決定を伝えた。 整列した約50人の部員を前に、藤井監督は「27個のアウトを全員で取り、少ないチャンスをものにするスタイルは崩さない。大きな舞台で力を発揮できるよう、明日からの練習に励もう」と力を込めた。選手たちは、小林健二主将(16)の「絶対勝つぞ」の掛け声に合わせて、一斉に帽子を放り投げ、気持ちを一つにした。 小林主将は「北信越大会(の決勝)でサヨナラ負けした悔しさを甲子園で晴らすために練習をしてきた。粘り強く諦めない野球を最後までやりたい」と甲子園を見据えていた。 グラウンドには保護者や同校同窓生ら約60人も駆け付け、選手と喜びを分かち合った。野球部保護者会長の田中健二さん(45)=諏訪郡下諏訪町=は「支えてくれる先生方への感謝を忘れず、甲子園でも精いっぱいのプレーをしてほしい」と期待した。 この日は、前日同校であった推薦入試の事務処理のため授業はなく、生徒や保護者には学校からの一斉メールで出場決定が知らされた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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