佐久署は1日、道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで佐久市立浅間中学校教諭の猿谷英俊容疑者(51)=佐久市野沢=を現行犯逮捕した。同署によると、酒を飲んだことは認めているが、車は運転していないと容疑を否認しているという。県教委によると、本年度に逮捕された県内の教員は8人目で、今年に入ってからは初めて。 逮捕容疑は1月31日午後11時20分ごろ、佐久市野沢で酒気を帯びて自家用車を運転した疑い。佐久署によると、猿谷容疑者は野沢の駐車場に車を入れた際、止まっていた別の車にぶつけた。住民の通報で駆け付けた署員が調べたところ、呼気1リットルから基準値の0・15ミリグラム以上のアルコールが検出されたとしている。 浅間中の茂木伸一校長(58)によると、猿谷容疑者は1年の副担任で1年と3年の社会科を担当し、サッカー部の顧問。31日は1年の教員の懇親会があり、同容疑者を含め9人で、佐久平駅北の飲食店で午後6時半ごろから午後11時ごろまで飲食をしていたという。同校は、懇親会など飲酒の機会には事前に帰宅手段を書いて校長に提出することにしており、同容疑者は31日は運転代行で帰ると記入していた。懇親会後は、同席した教諭が運転代行を呼び、猿谷容疑者が代行の運転手と自家用車に向かっていくのを別の教諭が確認したという。 茂木校長は取材に「教員のモラル向上の研修などを重ねてきたが不十分だったのかもしれない。このようなことが繰り返されないように対応していきたい」とした。3日、臨時全校集会を開いて生徒に説明するとしている。保護者対象の説明会も開くという。 県教委の柳沢厚志義務教育課長は取材に、事実関係を確認中とした上で「非違行為をなくすよう取り組んでいる最中に逮捕者が出たことには言葉がない。非常に重く受け止めている」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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