上田市別所温泉の北向(きたむき)観音で3日、節分恒例の豆まきがあった。100回目の今年は特別ゲストとして歌手の小林幸子さんが登場。境内は例年より多い約3千人であふれ、小林さんや大相撲の九重(ここのえ)親方(元横綱千代の富士)ら20人余りがまく豆に手を伸ばした。 北向観音本坊の常楽寺によると、豆まきは1914(大正3)年に始まった。同年の昭憲(しょうけん)皇太后の崩御で15年は開かなかったが、16年以降は毎年開き、規模も拡大してきた。 この日は、アニメの「ドラえもん」役で親しまれた声優大山のぶ代さん、タレント稲川淳二さんらも特設ステージに並び、袋入りの豆やサインボールを次々と投げた。上田市上田の主婦中沢利子さん(70)は九重親方のボールを受け取り、「大ファンなのでうれしい。今年も1年、元気で過ごしたい」と話した。 常楽寺名誉住職の半田孝淳(こうじゅん)天台座主(96)も出席し、「福を授かれるよう、よくお参りしていってください」とあいさつした。 豆まきに先立ち、小林さんら一部のゲストと地元の小学生が常楽寺から北向観音まで「お練り」をして歩いた。沿道から多くのカメラが向けられ、小林さんから菓子を受け取った自営業倉沢美恵子さん(75)は「会えて感激した。今年は幸せな年になります」と話していた。 この日は善光寺(長野市)や武水別神社(千曲市)、穂高神社(安曇野市)、元善光寺(飯田市)などでも豆まきや節分会が行われた。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧