松本市島立荒井地区で8日、小学生が家庭を回り、無病息災を願う八日念仏が始まった。子どもたちは家人と輪を作り、長さ約6・6メートルの数珠を隣の人に手で送りながら、「なんまいだ、なんまいだ」と唱えた。9日まで。 住民らによると、八日念仏は江戸末期にお年寄りの念仏講として始まり、子どもが家庭を回るようになったのは明治初期。島立小3年の坂口幸翼(こうすけ)君(9)は「けがをしないようにとお願いした」。 毎年楽しみにしているという高本美津子さん(74)は「数珠を送る時に感じるぬくもりが、神社で願い事をするのとはまた違う気持ちにさせてくれるのです」。(長野県、信濃毎日新聞社)
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