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除雪作業追いつかず 松本地方、業者の縮小など影響

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 松本が全国で2番目に多い積雪量を記録した大雪から一夜明けた9日、松本市を中心に近隣の塩尻市や安曇野市で除雪作業が追いつかず、住民から苦情が相次いだ。除雪を請け負う建設業者が長引く不況で人員を減らしたり、新しい除雪機を導入できなかったりしている状況が影響しているようだ。松本市は、業者に除雪機を貸し出すなどの対応を始めたが、今後は市民に協力を求める方針だ。  除雪について松本市への苦情は8日に169件、9日も127件あった。市維持課によると「早く除雪して」「除雪した雪が歩道や家の前に積み上がっている。取り除いてほしい」との内容が多かった。  9日、幹線から一歩入った市道には昼すぎになっても雪が残り、立ち往生する車両も。県1丁目の市道沿いで飲食店を営む古川雄二さん(71)は「以前は何回も重機でかいてくれ、雪を運搬してくれた。今回の除雪は1回だけで、凍って硬くなった雪が残っている」と話した。  同課によると、今回は合併地区を除く市内で委託する40業者が、8日早朝から除雪を始めた。ただ、倒産などで10年前に比べ業者は8社減少しており「機動力が低下し、除雪が間に合わない」。市内のある建設業幹部は「人を切り詰めている上、熟練の人は高齢化しており、休みながらでないと作業できない。除雪機を購入する余裕もない」と漏らす。  市は昨年1月の大雪でも除雪が追いつかず、苦情が相次いだのを受け、本年度から委託業者へ除雪機を貸与している。しかし、人手不足のためか、要請で貸し出したのは8、9日で小型機械1台だけ。除雪をめぐる苦情は塩尻市にも両日で計160件、安曇野市にも計150件寄せられた。  松本市が委託する建設業者は「全ての作業をやるわけにいかない。市民の協力がないと除雪は成り立たない」、同市維持課も「行政と市民が協力して除雪するなど、理解と協力を求めたい」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)


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