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松本市・中川小に心温まるバイオリンの音色 閉校記念演奏会

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 学校統合に伴い来春閉校する松本市四賀地区の中川小学校で10日、閉校記念式典が開かれ、旧校舎の床材を一部に使ったバイオリンなどの「メモリアルコンサート」があった。同校卒業生で演奏活動をしているフルート奏者中村久見子さん(24)=松本市四賀=ら3人が思いを込めて演奏し、体育館に集まった児童ら200人余が聞き入った。  バイオリンは、同校卒業生で四賀在住の市職員内藤喜章さん(53)が所有。1994年から数年かけて解体された旧西校舎の階段の床材が保存されているのを知った内藤さんが十数年前、市内の職人に頼んで作ってもらった。  子ども3人が同校を卒業した市議の中島昌子さん(54)がそのバイオリンの存在を知り、「学校の歴史を語るのにふさわしい」と、中村さんにバイオリンを使った演奏会を提案。中村さんも「思い出の場所で地元の人に聞いてもらえるいい機会」と快諾した。  中村さんの出身大学、愛知県立芸大で研究生をしている小川亜希子さん(23)=名古屋市=がこのバイオリンを演奏。同大大学院生の石川智香子さん(23)=三重県桑名市=もピアノ演奏で加わった。アニメ「となりのトトロ」の「さんぽ」など計4曲を披露し、最後に出席者の歌声に合わせ、「故郷(ふるさと)」を奏でた。  会場の拍手に包まれた小川さんは「まろやかで温かみのあるバイオリンの音色が皆に伝わった」。中村さんは「幸せな気持ち」と感激した様子だった。演奏を聞いた中川小6年金子亜由さん(12)は「心に残る演奏だった。閉校は寂しいけれど、感謝しながら卒業したい」と話した。  同校によると、中川小は1873(明治6)年開校の誠求学校が前身。松本市四賀地区では中川、錦部、会田、五常の4小が、来年4月に新設される四賀小に統合される。(長野県、信濃毎日新聞社)


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