転入者が増え、昨年9月に人口1万5千人を超えた上伊那郡南箕輪村は18日、昨年6月に定めた「南箕輪村の日」を初めて迎えた。これを記念し、村の小中学校などでは給食に村内産の食材を使った献立が並び、村のイメージキャラクターでアカマツの妖精という「まっくん」を模した料理も登場。南部小学校にはまっくんの着ぐるみが現れ、児童を喜ばせた。 献立は村内で取れたイチゴ、村内産野菜のスープ、「まっくん蒸し」など。まっくん蒸しは、肉団子にまっくんの体の色と同じトウモロコシをまぶし、アズキで目を、チンゲンサイで脚を表現した。 南部小では、訪れた村職員が「まっくん(の姿)は何をイメージしているか」と問い掛けると、見た目で「トウモロコシ」と答える児童も。職員は「まっくんはアカマツの妖精で、松ぼっくりをイメージしているんだよ」と正解を説明していた。2年の福沢佳怜さん(8)は「まっくんはかわいいし、好き。食べてもおいしかった」と話していた。 南箕輪村は、1875(明治8)年2月18日に6村の合併で発足して以来、一度も合併や分村をしていない。発足時の人口は2333人だった。厚生労働省が昨年発表した推計では、県内77市町村で唯一、2040年の人口が現在より増えるとされた。 増加する村民に村の歴史を知り、村民としての意識も持ってほしいと、村は昨年6月に村の日を定める条例を施行した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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