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戦争題材の絵本を原作に 飯島町で合唱と劇を上演

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 上伊那郡飯島町文化館で22日、太平洋戦争を生き延びた動物園のゾウを題材にした舞台「ぞうれっしゃがやってきた」が上演された。町内外の3歳から80代の約100人が、平和への願いを込めて合唱と劇をつくり上げ、約320人が見入った。  軍の命令で動物園の動物が殺された戦時下、東山動物園(名古屋市)ではゾウを守り、戦後に子どもらが列車に乗って見に行った―との実話を描いた絵本が原作。同町の文化振興団体「いいじま文化サロン」などが出演者を募り、昨年5月に練習を始めた。  曲間には、ある家族が戦争を振り返る独自の劇を入れた。ゾウを見る子どもらの喜び、非戦の決意などを歯切れ良い歌声やせりふで表現。約1時間半の舞台を見た飯田市の唐沢慶治さん(70)は「話自体にも歌にも感動した」。  飯島町の高校3年、新井琴音さん(18)はゾウ使いの少女役で「ゾウを売らないで」と伸びやかに独唱。「遠くまですっと届くような気持ち良さがあった」と話した。実行委員長の並河富子さん(64)=飯島町=は上演後、「全ての子どもたちが健康で、平和で歌を歌い続けられる世界にしたい」とあいさつ。出演者は最後に「ぞうれっしゃよいそげやみをさいて走れ」と、客席の拍手に合わせて歌った。(長野県、信濃毎日新聞社)


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