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「三六災害」住民に聞いて劇に 中川西小4年生が上演

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 上伊那郡中川村中川西小学校の4年生29人が、同村などが大きな被害を受けた1961(昭和36)年の豪雨災害「三六災害」を題材に劇を作り、26日、全校児童に披露した。授業で学んだことや地域住民から聞いた話を基に当時に思いをめぐらせ、支え合いながら三六災害に向き合った村民の様子を懸命に演じた。  三六災害による村内の被害は、死者・行方不明者18人、流失・全壊家屋97戸。四徳、滝沢など、被災した住民が集団移住して消滅した集落もある。  「機械が壊れるまで放送を続け、村の人の命を守りたい」「山崩れがあちこちで起こり、ほとんどの人が神社や山の上に避難しています。皆さんどうか助けてください」  児童は危険が迫る中、有線放送で生活情報などを伝えた人たちや、四徳地区の復旧に向かった消防団員の姿などを真剣な表情で再現。約15分間の上演中は、流された建物やあふれた川の写真なども映した。  4年生は、昨年11月から社会科や総合学習の時間に三六災害について学習。当時を知る家族や近所の年配者から話を聞いた。台本は同校の教員が考え、濁流や岩などの小道具は児童がビニールテープや新聞紙で手作りした。  消防団員を演じた後藤隆司君(10)は「災害の怖さをあらためて感じた。助け合って三六災害を乗り越えた村の人のことを忘れたくない」。ほかの学年の児童は「命は大切だと思った」「多くの人が亡くなる中、助け合っていてすごいと思った」などと話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)


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