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銭湯値上げ、懸念と理解 経営者「心苦しい」客「仕方ない」

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 燃料高騰などを受け、県内に37軒ある銭湯の大人の入浴料金上限が1日、7年ぶりに引き上げられ、380円から400円になった。厳しい経営状況が続く経営者らは、引き上げへの理解を求めつつも、客足が遠のくことを懸念。利用客からは銭湯側に理解を示す声も出た。  松本市の「菊の湯」は高齢の常連客が多く、経営する宮坂美恵子さん(73)は「バスで来る人もいる。値上げの負担は大きいと思う」と心配する。客数はピークだった昭和40年代の半分以下。一方、燃料の都市ガス代は年々上がっており、経営は苦しい。  2007年に20円引き上げた際、「値上げで来なくなった人がいた」と息子の賢吾さん(48)。「値上げせざるを得ないが、お客さんに申し訳なく心苦しい」と話す。この日、菊の湯を訪れた20年来の常連の女性(68)は「来る回数が減りそう」と話した。  一方、長野市の銭湯を訪れた市内の青果卸売業永井勇二さん(63)は「燃料が上がっており、値上げは仕方ない。銭湯は心がおおらかになるのでこれからも来る」と話す。  県内の37軒中27軒が加盟する県公衆浴場業生活衛生同業組合の理事長、宮下憲治さん(68)=上田市=は「各店とも1週間ほど前からポスターを張って値上げを知らせたので混乱はなかったと思う」。値上げで燃料費高騰分などを賄うが、「利用者の負担を抑えたい」と、4月からの消費税率引き上げ分は経営努力で補う方針という。(長野県、信濃毎日新聞社)


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