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茅野「仮面の女神」国宝検討 文化庁 縄文期代表する土偶

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 茅野市の中ッ原(なかつぱら)遺跡で2000年に出土した縄文時代後期の土偶(通称「仮面の女神」)について、文化庁が国宝への指定に向けた検討に入ったことが7日、分かった。信濃毎日新聞の取材に、複数の関係者が明らかにした。指定が実現すれば、県内ではやはり同市出土で、1995年に指定された縄文土偶(通称「縄文のビーナス」)以来、8件目の国宝となる。  仮面の女神は縄文時代後期前半(約4千年前)の大型立像で、高さ34センチ、重さ2・7キロ。仮面をかぶった土偶としては国内最大級の大きさで、縄文期を代表する土偶の一つとされる。内部は空洞で、逆三角形の大きな仮面で覆われた顔が最大の特徴。下腹部は妊娠を示すように膨らみ、股間(こかん)に女性器、胴部に幾何学文様が描かれている。  遺跡内の墓とみられる穴の中から、右半身を上に寝かせた状態で出土。造形美に加え、ほぼ完全な形を保ち、埋納の状態もはっきり分かることなどから学問的に貴重と評価されている。茅野市尖石(とがりいし)縄文考古館が所蔵し、公開している。2006年6月には国の重要文化財に指定。09年には英国の大英博物館で展示された。  縄文時代の土偶としては、1986(昭和61)年に茅野市・棚畑遺跡から出土した「縄文のビーナス」(尖石縄文考古館所蔵)が95年、初めて国宝に指定された。その後、青森県八戸市の風張遺跡から出土した通称「合掌土偶」なども国宝となっている。  文化庁によると、国宝は同庁が文化審議会に諮問し、指定が妥当とする答申を受けた上で文部科学相が指定する。(長野県、信濃毎日新聞社)


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