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千曲川、サケ遡上11匹に減 西大滝ダムで調査

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 信濃川のJR東日本宮中(みやなか)取水ダム(新潟県十日町市)に今秋遡上(そじょう)したサケは、ここ10年余りで最多の297匹に上ったことが12日、信濃川中流域水環境改善検討協議会(事務局・国土交通省信濃川河川事務所)の調査で分かった。これに対し、約30キロ上流の飯山市と下高井郡野沢温泉村境の千曲川にある東京電力西大滝ダムで確認できたサケは、昨年の35匹から11匹に減った。  同協議会は2001年から宮中取水ダムで、03年から西大滝ダムで、それぞれ魚道に仕掛けたわなでサケを捕まえ、大きさなどを調べて上流に放している。ことしはともに9月11日~11月10日に調べ、宮中取水ダムでは10月8日に最初の3匹を確認。その後もほぼ連日遡上し、同23日には1日当たり最多の38匹を記録した。西大滝ダムでは10月10日に1匹目を確認し、最多は同26日の3匹だった。  宮中取水ダムの魚道では今夏、魚が遡上しやすくなるようにする改修工事が終了。NPOなどが近年、サケの稚魚放流に力を入れていることなども、遡上が増えた背景にあるとみられるという。  一方、西大滝ダムについて、同協議会は「ダム手前の本川や支流で産卵するサケもいる。去年が偶然多かったともいえる」と指摘。稚魚を放流しているNPO法人新潟水辺の会(新潟市)の加藤功事務局長(66)は「宮中取水ダムを通過したサケがどこに行ったのかは現段階では分からない」としている。  宮中取水ダムをめぐっては、JR東日本の違法取水問題を機に09年からダム下流への放水量が大幅に増えた。東京電力は今秋から西大滝ダムの魚道を改修する。(長野県、信濃毎日新聞社)


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