国土交通省中部地方整備局は19日、豪雨などで山の斜面が深い地下の岩盤から崩れる「深層崩壊」発生の危険度を諏訪、上下伊那地方などの主な渓流別に調べた結果を公表した。2012年10月以降、順次調査結果を公表しており、諏訪地方の公表は今回が初めて。4段階で最も危険度が高いとされる渓流があったのは、岡谷市、伊那市や上伊那郡辰野町など計13市町村の29カ所。中央構造線や中央アルプス沿いに多い。 同局天竜川上流河川事務所(駒ケ根市)が前回調査分に加え、新たに19市町村の648カ所を調べた。最も危険度が高いとされる渓流があったのはほかに、諏訪市、駒ケ根市、諏訪郡下諏訪町、上伊那郡箕輪町、南箕輪村、宮田村、飯島町、下伊那郡松川町、高森町、下條村。 調査は地質の異なる5区域に分け、航空写真などから過去の深層崩壊発生や地質、渓流の勾配と集水面積などを読み取り、危険度を「高い」「やや高い」「やや低い」「低い」の4段階に区分した。区域によって発生すると考えられる条件が異なるため、異なる区域間で4段階の評価結果を比較することはできない。 同事務所は県を通じて各市町村に情報提供する。「避難、防災計画に反映させるなど役立ててもらいたい」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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