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年齢違う子、学び合いの塾 伊那の27歳元小学教諭が4月開講

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 伊那市上新田の元小学校教諭浜大輔さん(27)が4月、年齢の違う子どもたちが学び合う学習塾「寺子屋こんぺいとう」を自宅で始める。愛知県の小学校で約3年半教え、子ども一人一人のペースに合わせた授業の必要性を実感。理想の教育を実践しようと帰郷した。突起のある何色もの小さな粒を集めた菓子にちなみ、子どもが各自の個性を生かせる学びの場を目指す。  浜さんは伊那市出身。伊那北高から早大に進み、中高の教員免許を取得。卒業後、小学校の免許を取るため通信制大学で学びながら、県内の特別支援学校で講師をした。  ある日、一緒に散歩していた子が近所の犬に興味を示した。飼い主に頼み犬を散歩させてもらうと、その子は授業で目を輝かせて犬の絵を描いた。「やりたいことをやったという実感が子どもには大きな経験になる」と気付いた。  2010年、念願の小学校教諭になり愛知県豊橋市で3年生を担任。懸命に授業を進めたが、伸びる子がいる一方、付いてこられない子がいた。「皆が楽しく学び理解できる授業」を求めて文献を調べ、各地で特色ある授業を実践する教師を訪ねた。  たどり着いたのが、各自のペースで学ぶ授業。算数では単元ごとに課題と教科書の記述、問題をまとめた予定表を配り、子どもが自分で学習を進める。一つの課題を終えると教師に解答の筋道を説明し、次の課題へ。先に進んだ子がほかの子に教える「学び合い」も生まれたという。  この方法で授業を続け「子どもが自信を持って楽しんで学ぶようになった」。だが、「一斉授業」を原則とする学校の理解は十分に得られなかったといい、昨年10月に退職した。  寺子屋は小中学生対象。8畳2間を使い、平日放課後に2時間ほど開く。子どもが自分で選んだ問題集などを各自で進め、疑問点があれば教え合ったり浜さんが教えたりする。学習前後に目標や学校での出来事などを日誌に書く。月謝は1万5千円。週に何日来てもよく、自由に読めるよう約千冊の本を置く。  「年齢の違う仲間が自主的に学び合い、皆が理解する喜びを共有できる場にしたい」と浜さん。子どもが自然の中で地域の人たちと学ぶ「学校」設立も計画中だ。  23日午後3時、自宅で子どもや保護者向け説明会を開く。問い合わせは浜さん(電話090・4950・2615)。(長野県、信濃毎日新聞社)


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