下伊那郡売木村内を走ったり歩いたりする大会「売木村マラニック」が6月1日、村役場を発着点として初めて開かれる。村はスポーツ振興に力を入れており、村民たちは大会当日、みそ汁などを振る舞って選手をもてなす。村外から大勢の人を迎える大会の新設は、人口約620人の小村に新たな活力をもたらすきっかけの一つになりそうだ。 大会は、村民有志による実行委員会と兵庫県加古川市のスポーツ用品店「ウィンドアップ」などが主催。距離25キロと40キロの2種目を用意する。25キロコースは県道阿南根羽線や標高約1200メートルの「うるぎ星の森オートキャンプ場」などを回る。40キロはさらに国道418号などを走って村役場にゴールする。 住民手づくりの運営を目指し、村特産の「うるぎ米」で作ったおにぎりやアマゴの姿焼き、みそ汁を選手たちに無料で提供する。コース途中に設ける給水所では、タカキビと米粉で作った皮で小豆あんを包んだ菓子「たかきびまんじゅう」や漬物を振る舞う。 村内では、総務省の地域おこし協力隊として2012年12月から村内で活動する重見高好さん(31)が、ウルトラマラソン大会に挑戦しながらスポーツ合宿の村内誘致に取り組んでいる。昨年は16団体の陸上チームが村を訪れた。走ることをテーマとして村内に活気が出てきている。 40キロ種目に出場予定の重見さんは「売木村のファンを増やしていきたい」。清水秀樹村長は「新緑が見頃の時季。売木の山里を楽しんでほしい。人に来てもらえる取り組みを着実に進めたい」と話す。 定員500人。参加費は25キロが4500円、40キロは6千円。申込期限は5月7日。問い合わせは名古屋市のウィンドアッププラス金山店(電話052・938・8003)。(長野県、信濃毎日新聞社)
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