2013年の県内の外国人延べ宿泊者数は前年比82・9%増の52万7430人(暫定値)となり、伸び率が都道府県別で首位だったことが、25日までの観光庁のまとめで分かった。全国的に東日本大震災後の落ち込みから復調。県内では官民で海外誘客(インバウンド)の取り組みを強化しており、県観光部は、オーストラリアから訪れるスキー客が増加し、大町市と富山県を結ぶ北アルプス・立山黒部アルペンルートが台湾の観光客の人気を集めていることなどが、宿泊者数の増加につながった―としている。 調査は2013年1月から3カ月ごとに、観光庁が全国のホテルや旅館、企業・団体の宿泊所など計約1万6千施設を対象に集計。全国では延べ約3324万人の外国人が宿泊し、前年比26・3%増だった。10年4月以降の調査は、従業員数が10人未満の宿泊施設も調査対象に加えており、それ以前と単純比較はできないが、調査を始めた07年以降、全国、県内とも宿泊者数は最も多かった。 観光庁によると、震災の影響で11年の全国の外国人延べ宿泊者数は落ち込んだが、その後は回復基調にあり、特に査証(ビザ)の要件が緩和されたタイやマレーシアからの宿泊者数が大幅に増加している。 13年の外国人延べ宿泊者数の前年比伸び率は長野が最も高く、香川(82・6%)、沖縄(74・5%)が続いた。長野県内の宿泊者数は11年に22万4140人に落ち込んだが、12年は28・6%増の28万8340人で、13年はさらに大きく伸びた=グラフ。 また、13年10~12月に県内に宿泊した人を国籍・出身地別に見ると、台湾が全体の41%で最も多く、香港11%、中国8%、オーストラリア6%と続いた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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