児童虐待や不登校などについて、家庭や小中学校などからの相談に応じる児童福祉施設「児童家庭支援センター」が本年度、県内で初めて下伊那郡豊丘村に開設された。児童相談所などの行政組織に加え、より身近な窓口として支援に当たる。 豊丘村のセンターは「下伊那こども家庭支援センター こっこ」の名称で、社会福祉法人「下伊那社会福祉会」(飯田市)が県の認可を受けて運営。同法人が運営する児童養護施設「慈恵園」の敷地内に設けた。鉄骨2階建て建物の1階部分約64平方メートルを活用。相談員2人と心理担当職員1人が常勤する。 ドメスティックバイオレンス(DV)や貧困など、個々の事例に応じて家庭訪問や生活保護のアドバイスなどをする。個別相談のほか、専門知識がある担当者を単独で配置するのが難しい下伊那郡の13町村の業務も支援する。 県こども・家庭課は「中間的な事案をセンターが担当することで、児童相談所や市町村は(それ以外の)事案に集中できるようになる」と期待。下伊那社会福祉会は「慈恵園を運営する中でセンターの必要性を感じていた。市町村や学校などとも連携して、子育てに役立てたい」としている。 電話相談(電話0265・35・8080)は24時間受け付けている。(長野県、信濃毎日新聞社)
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