下伊那郡大鹿村鹿塩にある村木工体験交流施設は24日、初のチェーンソーアートの講習会を施設前の広場で開いた。県内外から集まった男女10人のうち9人までが丸太から彫刻を作るのは初めて。奈良県吉野町にある「吉野チェンソーアートスクール」の講師の指導を受けながら、高さ60~100センチのフクロウの置物を完成させた。 参加者たちは、立てた状態のスギやカラマツの丸太(直径約30センチ)に目安となる線をチョークで描くと、チェーンソーの刃を当てて丸太を削っていった。まずは頭部を彫りだし、その後、体や足元へと進んでいった。指導に当たった同スクールチーフインストラクターの梶谷哲也さん(38)は「生き物に平らな面はない。頭を丸くするイメージで角を落としましょう」と呼び掛けた。 総務省の地域おこし協力隊員で村内で働く大谷瑠里(るり)さん(22)は「思い通りには切れないけれど、1本の丸太が少しずつフクロウになっていくのが面白い」と話していた。出来上がったフクロウは参加者が持ち帰った。 村臨時職員で、同じく地域おこし協力隊員の高畑真二さん(49)が、かつて同スクールの運営にも携わっていた縁で講習会を企画した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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