塩尻市のセイコーエプソン塩尻事業所に勤める相馬弘希さん（１９）＝岡谷市成田町＝が、滋賀県で今月開かれた第２５回時計技能競技全国大会のクオーツ部門で優勝し、２９日、同事業所で喜びを語った。岡谷工業高校を卒業し、入社１年目。１０月に諏訪市で行われた技能五輪全国大会の「時計修理」で金賞、銀賞を獲得した先輩社員２人と訓練で机を並べており、短期間の特訓で栄冠を射止めた。
今回の大会は２１～２３日にあり、主催した全日本時計宝飾眼鏡小売協同組合（東京）によると、クオーツ部門には時計メーカーの技術者ら１９～５０歳の１４人が出場。３時間以内に腕時計の故障を見つけて修理・調整する技術を競った。
相馬さんは入社後、エプソン本社（諏訪市）の「ものづくり塾」で研修を受け、７月に時計修理の訓練を始めたばかり。大会本番は「緊張で手が震えた」といい、優勝した今の気持ちを「まだ信じられない。夢でも見ているよう」と表現。一緒に訓練した先輩２人に対し「技術を盗み、自分のものにできたのが良かった」と感謝を口にした。
技能五輪の時計修理は、諏訪地方で時計産業が盛んだった歴史にちなみ、今回限りのデモンストレーション職種で復活。時計業界は正式種目化を目指し、エプソンも技能五輪を目標に相馬さんを訓練に専念させている。相馬さんは「来年の技能五輪で金メダルを取る」と力強く語った。（長野県、信濃毎日新聞社）
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セイコーエプソン、１９歳相馬さん 時計修理全国大会でＶ
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