伊那市富県を拠点に全国で郷土芸能を演じている歌舞劇団「田楽座」が来年で結成50年目を迎えるのを記念する「田楽座創立50周年記念プレステージ飯田公演」が29日夜、飯田市の飯田文化会館で開かれた。観客約600人が力強い太鼓の音や伸びやかな舞を楽しんだ。 獅子舞や神楽など14演目を上演。津軽地方の「奴(やっこ)踊り」での躍動感あふれる動きや、東京・八丈島に伝わる大太鼓をイメージした太鼓の演奏などに大きな拍手が送られた。 10年余り前から同座の公演に足を運んでいるという北沢久子さん(53)=飯田市上久堅=は「地域の土のにおいを感じられるのが田楽座の魅力」と話していた。公演後、座長の山本朗生(あきお)さん(39)は「熱心なお客さんの姿から自分たちへの期待を感じた。もっと感動してもらえる舞台を続けていきたい」と語った。 1964(昭和39)年に発足した同座は、県内外の民俗芸能を舞台用にアレンジして演じたり、地域で舞や踊りの指導をしたりしている。座員から太鼓や笛を習っている飯田下伊那地方の有志らでつくる「みんなで田楽座をみまい会」が主催した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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