トップチームが日本フットボールリーグ(JFL)に参戦するAC長野パルセイロの林晋太郎ゴールキーパーコーチ(32)が、クラブワールドカップ(W杯)=6~16日・横浜市、愛知県豊田市=に出場するモンテレイ(メキシコ)で「リエゾン」(連絡員)と呼ばれるチームスタッフを務める。林コーチは「わずかな期間だが、チームが気持ち良く試合に臨める環境づくりを手伝いたい」と意気込んでいる。 クラブW杯は、各大陸王者の7チームが参加してクラブチーム世界一を決める国際サッカー連盟主催の大会。リエゾンは通訳の仕事が主で、チームとホテルの間に入って食事や備品の調整をするなど「簡単に言えばお世話係」(林コーチ)。5日に来日する選手たちを出迎え、大会期間中は常にチームに帯同する。 林コーチは2004年に外務省の事業で1年間、メキシコに留学してスペイン語を習得。帰国後は日本サッカー協会が設立した選手育成機関「JFAアカデミー福島」のスタッフに就任。クラブW杯ではバルセロナ(スペイン)やボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)など5チームのリエゾンを務め、昨年はモンテレイを担当した。昨季限りで日本協会を離れたが、2年連続出場のモンテレイが前回と同じ日本人スタッフを希望したため、今大会でもチームのサポートをすることになった。 スペイン語圏は陽気で気さくな選手が多く、信頼関係を築けば家族のように接してくれるという。林コーチは「世界一を決める大会に携われることは、お金では買えない経験。選手の息遣いやチームの雰囲気から感じ取ったものを自分の成長につなげ、指導する選手や子どもたちにも伝えたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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