小諸市は2日、浅間山の融雪型火山泥流時の避難に関する図上訓練を、同市小諸東中学校体育館で実施した。東小諸、与良、南町、加増、荒堀の5区の住民と消防団員ら約300人が参加した。融雪型火山泥流を想定しての避難訓練は初めて。 融雪型火山泥流は、噴火時の火砕流などによって山頂付近に積もった雪が解け、土砂、火山灰などとともに斜面を流れる現象。2011年8月、長野、群馬両県や周辺市町村などでつくる浅間山火山防災対策連絡会議が、被害想定図を公表した。小諸市内に大きな被害をもたらす可能性が指摘されているため、市が今回の訓練を企画した。 住民や消防団員らは20グループに分かれ、白地図に融雪型火山泥流が起きた際に考えられる被害を書き込んだ。その地図を基に、避難前行動、避難先や避難時の移動手段などを検討。その後、避難所での間仕切りや簡易トイレの設置などの訓練も行われた。 東小諸区の三上博区長(71)は「今まで融雪型火山泥流をよく知らなかったが、今回の訓練で危険性が分かった。今後も同様の訓練を繰り返す必要があると思う」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
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