中央道笹子トンネルの天井板崩落事故を受け、中日本高速道路が実施している恵那山トンネル(下伊那郡阿智村―岐阜県中津川市)下り線(約8・5キロ)の緊急点検で4日、天井板を支えるつり金具約8500本のうち少なくとも2本で、トンネル上部の壁との間に約8ミリの隙間が見つかった。同社飯田保全・サービスセンター(飯田市)は、緊急対応の必要はないとみているが、原因を調べて対策を検討するとしている。 同センターによると、つり金具は1メートル間隔で設置されており、隙間が見つかったのは阿智側から約4キロ地点。つり金具を覆っているコンクリートと、トンネル上部の壁の接合部に、長さ6メートルほどのひびが見つかったため、コンクリートを剥がして2本を調べたところ隙間が確認された。 つり金具をトンネル壁に固定するボルトは、固定した状態が保たれているという。ボルトにさびがあったが、強度には問題ないとしている。 緊急点検は4日で終了。今後、隙間が生じた時期なども調べる予定だ。2009年4月に行ったつり金具を覆うコンクリートの打音検査では、今回のひびは確認されていなかったという。(長野県、信濃毎日新聞社)
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