信大弓道部の女子チームが全日本学生弓道女子王座決定戦(全日本学生弓道連盟主催)で、20年ぶりの優勝を果たした。昨年の同大会は北信越リーグで敗退して本戦出場を逃し、ことし6月の選抜大会、8月の選手権大会(インカレ)はともに決勝トーナメントに進めない不本意な結果だった。「リベンジ」を誓って臨んだ大会で最高の成果を残し、選手たちは喜びをかみしめている。
女子王座決定戦は、11月25日に三重県伊勢市で行われた。全国の各ブロックを勝ち抜いてきた10校がトーナメントで対戦。準決勝までの試合は3人が8本ずつ、決勝では12本ずつ矢を放ち、的に当たった本数の多いチームが勝つ。信大は、繊維学部1年の鈴木亜有実さん(18)、農学部2年の細谷(ほそや)真奈実さん(19)、繊維学部3年の島田有理子さん(21)で臨んだ。選抜とインカレにも出場した島田さんは「前の2大会は実力を出せずに終わった。今回は自分の力を出し切りたい」と考えていたという。
1回戦で強豪の立命館大とぶつかったが、練習時からの好調を維持し、24射21中で難敵を破った。これで勢いに乗り、2回戦と準決勝も突破。決勝は、ことしのインカレを制した明治大と対戦した。終盤まで互角の勝負が続き、相手が最後の1射を外して、1992年以来となる信大の優勝が決まった。細谷さんは「直後は頭が真っ白になったが、試合場を出て応援に来てくれた人たちを見た時に、優勝した実感が湧いてきた」。応援の部員と一緒に泣きながら喜びを分かち合った。
信大弓道部には約20人の女子部員がおり、平日は長野市、上田市など各学部のあるキャンパスの道場で別々に練習。休日に松本キャンパス(松本市)に集まって合同練習をしている。鈴木さんは「良い感触で弓が引けて的に当たると気持ちが良いし、何よりみんなと一緒に練習するのが楽しい」。島田さんは「今大会で、試合で弓を引く楽しさを再認識できた。4年生になると研究が忙しくなるが、それを言い訳にせず来年の選抜大会に向けて頑張りたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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信大弓道部女子チーム、20年ぶり学生女子王座
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