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残暑の県内、幼稚園や保育園が熱中症予防に苦心

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 厳しい残暑が続く県内で、各地の幼稚園や保育園が園児たちの熱中症に神経をとがらせている。成人に比べ体温調節が難しく注意が必要だが、この時期は水遊び、外遊びをしたい園児も多く園側は頭を悩ます。熱中症予防のための小まめな水分補給など基本的な対策以外に、屋外に手作りのシャワーを設置したり園庭に日陰をつくったり。猛暑の日には外遊びをさせない園もある。気象庁によると、関東甲信地方は9月前半にかけて特に残暑が厳しい見込みで、園児たちの体調を気遣う日がしばらく続きそうだ。  「冷たくて気持ちいい」。今月下旬、松本市笹賀の松本保育園の園児たちが、園舎のひさしから延びる2本のホースから霧状の水を噴射する「ミストシャワー」の下で歓声を上げた。年中の上條結乃(ゆいの)ちゃん(5)は「涼しいし、(水滴に光が反射して)虹が見えるから大好き」。シャワーは、熱中症予防に園児の体感温度を下げよう―と、職員たちがアイデアを出して昨夏に手作り。ことしは6月中旬に設置し、夏休み明けの今月20日からは連日稼動。ことしは砂場の上にも増設した。  上田市中央のたちばな幼稚園は7月から、4本の金属柱の足場(高さ約2・5メートル)で固定できるキャンプ用の布(約2・5メートル四方)を砂場の上に広げて日よけにした。  市町村を通じて保育園に園児の熱中症予防を呼び掛けている県健康長寿課は「小さな子どもは上手に汗をかけなかったり、地面の照り返しを大人より受けたりするので、特に注意が必要」とする。  松本市蟻ケ崎の松本中央幼稚園では、体の内側からの熱中症対策を重視。汗と一緒に失われる塩分を補給するために、数年前から園児たちに食塩を1日1回なめさせている。量は指先に乗る数ミリ四方ほどで、「しょっぱさが、夏バテを吹き飛ばす元気のもとになっている」という。  一方、長野市上松の長野幼稚園と松本市野溝木工の松本南幼稚園は、暑さが厳しい日には午後の自由時間の外遊びを禁止。温度や風の強さなどから園長らが判断しており、長野幼稚園では夏休み明けの20日から28日までのうち6日間禁止とした。  7月末に最高気温38・0度を記録し、8月に入ってからも県内観測点で最高気温が最も高かった日は28日までに計13日に上る飯田市南信濃。同地区の和田保育園は「あまりに暑くて、走り回るような外遊びは園児たちもしたがらない」。日陰で砂遊びをしているという年長の横畑希来(きら)ちゃん(6)は「お外で思いっきり遊びたい。早く涼しくなってほしい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)


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