下諏訪向陽高校(諏訪郡下諏訪町)3年の柳沢春馬(はるま)君(18)と五味星弥(せいや)君(18)=ともに諏訪郡富士見町=が3月16日、松本市の松本城公園でファッションショーを開く。格好良さや流行を追うだけでなく、自己表現する楽しさを知ってほしいと初めて計画。モデルの手配やショーの構成、服選びなど、本番に向けた準備を進めている。 小学生のころからファッションに興味があったという柳沢君は「人と違う服で自分を表現したい」と、高校に入って本格的に好みの服を集め始めた。性別の概念にとらわれず、厚底ブーツやスカートもはきこなす。 「好きな色使いやスタイルに身を包むと、本当の自分になれる」。周りには型にはまらない個性的な格好に否定的な人も多いといい、「服装で自己表現する楽しさ、大切さを伝えたい」と思うようになったと話す。 昨年6月、柳沢君は友人の五味君にショーの話を持ち掛け、2人で企画運営チーム「Rudolph(ルドルフ)」を結成。反抗を意味する「レジスト」をショーの主題にした。パンクロックや軍服の要素も取り入れ、独自のファッションを20種類披露する予定だ。 ボランティアのモデルは友人や短文投稿サイト「ツイッター」を介して募り、松本市の高校生や群馬県の会社員ら男女6人が集まった。音響や照明は、同市の業者が引き受けてくれた。衣類は2人の私物を使う他、柳沢君がよく訪れる同市の洋服店から提供を受けるという。 予算は、切り詰めているものの13万円ほどかかるといい、現在、一口3千円でスポンサーを募集中。12件の企業・個人が目標で、ショーのチラシにスポンサーの企業名や名前を載せる。チラシは同市内で1千部配る計画だ。 五味君は「ショーを見た人が、あんな格好をしてみたいと思ってくれたらうれしい」。柳沢君は「不安もあるが、応援してくれる人のためにも成功させたい。本番が楽しみ」と意気込んでいる。 ショーは公園の南西側で午後7時から、入場無料。問い合わせは柳沢君(電話090・1866・7864)。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧