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県内大雪、交通網まひ 2人死亡、4人けが

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 南海上を急速に発達しながら進んだ低気圧の影響で8日に県内全域で降った雪は、同日午後11時までの24時間降雪量で、松本が全国で2番目に多い49センチとなった。松本は過去3番目の水準で、飯田も2001年の50センチに次ぐ過去2番目の水準となる33センチを記録。高速道は中央道、長野道、上信越道の県内区間が一時すべて通行止めとなり、鉄道は中央東線の特急あずさ、スーパーあずさが午前の一部を除いて運休。長野新幹線も一時運転を見合わせて上下線に遅れが出るなど、県内の高速交通網は一時まひ状態となった。  安曇野市内のJR大糸線の踏切で8日正午すぎに発生した列車とトラックの衝突事故では、トラックの運転手が死亡。伊那市内では除雪中にトラクターの下敷きになって1人が死亡した。県内各地でスリップ事故も相次いだ。このほか、県危機管理部と松本市によると、除雪中の事故などで少なくとも4人がけがをした。  松本市は8日午後1時、積雪量が基準値の30センチを超えたため、市大雪対策本部を市役所に設置。同3時から対策本部会議を市役所で開き、被害状況を報告した。同市が大雪対策本部を設けるのは03年1月以来。松本の1日降雪量の過去最大は011月の63センチ、2番目は1998年1月の56センチ。  長野新幹線は、大宮駅構内のポイント故障の影響で上り線が午後2時48分から約1時間50分間、東京駅構内のポイント故障で上下線が午後7時17分から約1時間20分間、それぞれ運転を見合わせ、計6200人に影響が出た。JR飯田線は午後4時20分以降、飯田―辰野間の上下線の運行を取りやめた。同区間は9日も終日運転を見合わせる。中央東線は9日午前8時新宿発松本行きのスーパーあずさ5号を運休する。  長野地方気象台によると、8日午後11時までの24時間降雪量は開田高原44センチ、白馬37センチ、大町37センチ、諏訪29センチ、長野28センチ、飯山20センチなど。全域で9日明け方にかけて大雪となるもののピークは越え、低気圧の通過とともに南部から徐々に弱まる見通し。  10日午前0時までの24時間の予想降雪量はいずれも多いところで中野飯山地域25センチ、大北地域の平地で10センチ、長野地域の平地で5センチなど。同気象台は中野飯山地域を除く全域に出していた大雪警報を8日午後10時10分に注意報に切り替えた。(長野県、信濃毎日新聞社)


上田市街地、消防計測で積雪46センチ 市「近年にない大雪」

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 8日に大雪に見舞われた上田市は9日、合併前の旧市地域だけで20台以上の除雪車を出動させたが、幹線道路を優先し、作業が行き届かない市道もあった。上田広域消防本部によると、8日午後8時に上田市大手の上田中央消防署屋上で測った積雪は46センチに達し、「近年にない大雪」(市土木課)に。市は10日以降も除雪作業を続ける。  長野地方気象台(長野市)によると、上田市内の気象台の降雪量計測地点は菅平高原だけで市街地にはない。このため、消防本部が気象台の要請で積雪を計測し、参考値として報告した。市土木課によると、地点は定かでないが1946(昭和21)年に旧市内で積雪量65センチ、80年3月に同42センチの記録があり、それに続く大雪だった可能性がある。  市中心部の海野町商店街の路地で、雪かきをしていた喫茶店店主小松貞夫さん(68)は「今までに経験がないほどの大雪だ」と話した。  出動した除雪車は、市道の雪を道路脇に寄せたり、雪をトラックに積んで運んだりした。ただ、幹線道路に対し、住宅地の市道は後回しになっており、9日も別所温泉などの住民から「早く除雪をしてほしい」との要請が10件ほどあった。  この日は東北信地方全域で除雪に追われ、長野市でも市の委託業者が早朝から、幹線道路を中心に作業した。(長野県、信濃毎日新聞社)

除雪作業追いつかず 松本地方、業者の縮小など影響

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 松本が全国で2番目に多い積雪量を記録した大雪から一夜明けた9日、松本市を中心に近隣の塩尻市や安曇野市で除雪作業が追いつかず、住民から苦情が相次いだ。除雪を請け負う建設業者が長引く不況で人員を減らしたり、新しい除雪機を導入できなかったりしている状況が影響しているようだ。松本市は、業者に除雪機を貸し出すなどの対応を始めたが、今後は市民に協力を求める方針だ。  除雪について松本市への苦情は8日に169件、9日も127件あった。市維持課によると「早く除雪して」「除雪した雪が歩道や家の前に積み上がっている。取り除いてほしい」との内容が多かった。  9日、幹線から一歩入った市道には昼すぎになっても雪が残り、立ち往生する車両も。県1丁目の市道沿いで飲食店を営む古川雄二さん(71)は「以前は何回も重機でかいてくれ、雪を運搬してくれた。今回の除雪は1回だけで、凍って硬くなった雪が残っている」と話した。  同課によると、今回は合併地区を除く市内で委託する40業者が、8日早朝から除雪を始めた。ただ、倒産などで10年前に比べ業者は8社減少しており「機動力が低下し、除雪が間に合わない」。市内のある建設業幹部は「人を切り詰めている上、熟練の人は高齢化しており、休みながらでないと作業できない。除雪機を購入する余裕もない」と漏らす。  市は昨年1月の大雪でも除雪が追いつかず、苦情が相次いだのを受け、本年度から委託業者へ除雪機を貸与している。しかし、人手不足のためか、要請で貸し出したのは8、9日で小型機械1台だけ。除雪をめぐる苦情は塩尻市にも両日で計160件、安曇野市にも計150件寄せられた。  松本市が委託する建設業者は「全ての作業をやるわけにいかない。市民の協力がないと除雪は成り立たない」、同市維持課も「行政と市民が協力して除雪するなど、理解と協力を求めたい」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)

開幕へ緑に染める横断幕 山雅サポーター組織が作製

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 サッカーJリーグ2部(J2)松本山雅FCを応援する諏訪地方のサポーター組織「諏訪雷跳(らいちょう)の会」は9日、スタジアムの応援席に掲げる選手個々の横断幕を諏訪市内で新しく作った。中信や上伊那地方のサポーターを含む120人余りが参加。3月2日のJ2開幕に向け、応援ムードを盛り上げた。  山雅に今季加わる選手9人分と、古くなった3人分の計12枚を新調。横断幕のデザインは公募し、それぞれ選手名と背番号、選手の個性にちなんだイラストを添えた。参加者は完成図の見本を見ながら、同会が下書きした縦1メートル、横4・5メートルの布に水性ペンキで丁寧に色付けした。  デザインの多くはチームカラーの緑が基調。今季加入した元日本代表の田中隼磨(はゆま)選手(松本市出身)の横断幕は、中央の赤い星が印象的だ。活躍を願い、約30人が交代で一筆ずつ描き入れて仕上げた。  諏訪市中洲小学校4年の山岸大将(ひろまさ)君(10)は、「今年こそJ1に上がれるよう気持ちを込めて塗った」、諏訪雷跳の会会長で諏訪市の会社に勤める鈴木啓(ひろむ)さん(38)=塩尻市=は「開幕に向けてスイッチが入った」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)

住民ら手製、地元料理に舌鼓 22年ぶりの「あなんの味大集合」

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 下伊那郡阿南町などの地元料理を味わう催し「あなんの味大集合」が9日、同町町民会館で開かれた。1992年以来、22年ぶりの開催。町民や近隣の住民が作った総菜や菓子、漬物など約90品が並び、約150人が足元の食材を生かした味を楽しんだ。  町内の住民グループや町商工会女性部などの実行委員会が開いた。町のふるさと納税制度を活用し、寄付相当額の町内産米を贈る事業が昨年、全国から注目されたことに刺激されたという。  阿南町内からは、膳に載った和合地区の盆料理が提供されたほか、ジャガイモのエゴマあえ、ブリ大根なども出品された。同郡売木、泰阜、下條村の住民らも手作り料理を寄せた。集まった人は好みの料理を紙皿に取って味わった。試食した佐々木暢生町長は「この中からいくつか商品化したい」と話した。  地元料理の作り方を学ぶ教室もあり、同町新野の田嶋永子さん(78)らは、しょうゆや唐辛子を使った伝統のたれ「おからみ」の調理法を指導。豆腐やこんにゃくに合うといい、「地元の味を多くの人に知ってほしい」。おからみ用の豆腐を作った泰阜村平島田の佐々木千代さん(74)は「高級食材ではなくても、おいしい料理ができることを分かってほしい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)

南木曽の児童、初出演で堂々の演技 伊那で「農村歌舞伎祭」

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 伝統芸能を継承する伊那谷や木曽谷の団体が集まる「第8回信州農村歌舞伎祭」が9日、伊那市の県伊那文化会館で開かれた。木曽郡南木曽町の小学生でつくる田立こども歌舞伎が初出演。主君を討った明智光秀と家族の悲劇をモチーフにした演目を熱演し、堂々とした立ち居振る舞いに客席から大きな拍手とたくさんのおひねりが飛んだ。  児童たちは、戦国の世を生きた武将の誇りや男女の心の機微など、難しい感情を巧みに表現した。地元以外では初めての舞台といい、主役を演じた南木曽小学校6年の山田源大(げんた)君(12)は「こんな大きな所でやるのは初めてだったけれど、間違えずにできてほっとした」と笑顔を見せた。  こども歌舞伎を指導する田立歌舞伎保存会の松川敏彦会長(77)は「最高の出来。みんな立派にやれて褒めてあげたい」と喜び、「保存会の一員になって歌舞伎を受け継いでほしい」と期待した。  歌舞伎祭は県伊那文化会館主催。大鹿歌舞伎保存会(下伊那郡大鹿村)、中尾歌舞伎保存会(伊那市長谷)の上演もあり、約700人が堪能した。(長野県、信濃毎日新聞社)

後期高齢者医療制度 県内の平均保険料5・04%増へ

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 75歳以上が加入する後期高齢者医療制度で、県内の1人当たりの平均保険料が4月以降、年額で現在より2550円(5・04%)高い5万3101円になる見通しであることが9日、県内の全77市町村でつくる県後期高齢者医療広域連合の試算で分かった。  お年寄りの医療費が増加傾向で、4月の消費税増税に伴って医療の公定価格の診療報酬が0・1%引き上げられ、同広域連合が医療機関に支払う金額が増えるため。年金収入の金額によっては保険料が減額となる世帯もあるが、加入者には消費税増税などとともに、負担増が重なる。  今回試算したのは2014、15年度分の保険料。後期高齢者医療制度は08年度に始まり、保険料の改定は10年度、12年度に続き3回目となる。今月21日の同広域連合2月議会に保険料を改定する条例改正案を提出する。  保険料は年収によって異なり、年収の少ない世帯などを対象にした軽減措置もある。県後期高齢者医療広域連合の8通りの試算(年金収入のみの単身世帯)によると、9割の軽減措置がある年収80万円の世帯は保険料改定で200円増の4千円となる。軽減措置がなくなる年収250万円の世帯は1万円増の11万8900円。保険料の上限は2万円増の57万円とする。  一方、国が軽減措置を拡大するため、年収192万5千円の世帯では8800円減の3万6100円、年収211万円の世帯は3600円減の5万5700円などとなる。  同広域連合が14年度に医療機関に支払う金額は、前年度より約42億円増えて2528億3千万円になる見通し。保険料の引き上げ率を抑えるため、同広域連合は13年度末の剰余金と、国や県、市町村が支出する財政安定化基金の合わせて約19億円を活用。前回改定時(5・13%)とほぼ同じ引き上げ率にした。(長野県、信濃毎日新聞社)

県内、大雪の混乱続く 転倒などで3人搬送

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 8日からの全県的な大雪は9日、峠を越えたが、JR飯田線の一部区間が終日運休し中央東線特急あずさが一部運休するなど、交通機関の乱れが続いた。県危機管理部などによると、積雪による転倒などで安曇野市、伊那市、東筑摩郡生坂村で計3人が骨折などの疑いで病院に運ばれた。高速道路の通行止めはほぼ解除されたが、物流への影響は続き、生鮮品の到着が遅れる小売店も相次いだ。  JR東日本長野支社によると、山梨県の中央東線大月駅のポイント故障などにより、特急あずさ、スーパーあずさ上下計15本が運休し、下り4本が最大約3時間半遅れた。普通列車も中央東線、篠ノ井線、小海線で運休や部分運休があり、特急と合わせ計約6千人に影響が出た。長野新幹線は通常に戻り、新型車両E7系の試乗会が予定通り行われた。  JR東海によると、飯田線は飯田―辰野間が上下とも除雪作業のため終日運休し計約2570人に影響が出た。10日は通常通り運転する予定。アルピコ交通上高地線は除雪と安全確保のため上下計26本を運休した。  県警交通管制センターによると、県内の高速道は、長野道が午前9時、上信越道が午前11時20分に上下線とも通行止めを解除。中央道は午後10時現在、諏訪インター―高井戸インター間で通行止めが続いている。  長野地方気象台によると、大雪をもたらした低気圧は9日、日本の東側に抜け、次第に冬型の気圧配置が強まり、県内は北部を中心に雪が降った。10日は、山沿いで雪が残る見込み。10日午後6時までの24時間の予想降雪量は多い所で北部20センチ、中部5センチとなっている。(長野県、信濃毎日新聞社)


「愛子、おつかれさま」 地元・白馬で惜しみない拍手

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 「ありがとうと伝えたい」―。上村愛子選手(北野建設)の地元、北安曇郡白馬村では9日未明、村役場多目的ホールの特設応援会場に約60人が集まり声援を送った。表彰台に届かず涙を流す人もいたが、最後は「愛子、お疲れさま」と健闘をたたえた。  上位6人による決勝。スピードに乗った滑りに会場は大きな拍手に包まれた。残る選手はあと5人―。中継映像を映した大型スクリーンをじっと見守る。最終滑走者が3位になり上村選手の4位が決まった瞬間、ため息がもれたが、インタビューで「最大の力を出せた」と笑顔で語ると、惜しみない拍手が送られた。  元日本代表モーグルコーチで白馬村の切久保達也さん(43)も会場で観戦し、「長年モーグル界を背負い、重圧と戦ってきた。お疲れさまと伝えたい」。五輪前に出会った時、以前は見られなかった晴れ晴れとした表情が印象に残る。「引退も考えながら悔いのない滑りを心に決めていたと思う。メダルを取らせたかった」と目頭を熱くさせた。  招致段階から長野五輪に関わった村スポーツ課長の松沢忠明さん(54)は「長野五輪時代から村に残してきた功績はたたえきれない」。長野五輪で18歳だった上村選手は「実力とカリスマ性で五輪を盛り上げた功労者の1人だ」と話す。世界選手権やワールドカップで活躍し、「白馬の名を国内外に広めてきた」と感謝する。  松沢さんは「地元では上村選手を目指す子どもも多い。上村選手が夢を諦めず、五輪に挑戦し続けてきたおかげだ。帰ってきたら、ありがとうと伝えたい」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)

開校間近の諏訪清陵高付属中、校名板を設置

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 中南信地方初の公立中高一貫校として、4月に開校する諏訪清陵高校付属中学校(諏訪市)の校名板の設置式が10日、同高であった。正面玄関を挟んで高校の校名板の反対側に設置し、同窓会や学校関係者らが除幕。2カ月後の開校に向け、気を引き締めた。  校名板は、同高OBで元横浜国立大教授の書家、渡部清さん(79)=東京=に揮毫(きごう)を依頼。県産ケヤキ材を使った縦2・26メートル、横36センチで、高校の校名板と寸法をそろえた。中高共用になる生徒昇降口にも、新たに共通の校章を掲げた。  設置式で、諏訪清陵高の佐藤尚登校長は「付属中の開設が決まって3年。ようやくここまで来た」とあいさつ。渡部さんは「中学生にも分かりやすいよう、中国・唐時代の楷書を念頭に書いた。伝統ある清陵高の付属中として、日本の教育の最高峰を目指してほしい」と話した。  付属中の校舎は、同高の校舎とグラウンドの間に建設。鉄筋コンクリート造り3階建てで、今月完成した。高校の校舎と渡り廊下でつながり、玄関や体育館などは高校の施設を使う。  付属中には80人が入学予定で、開校式と入学式は4月5日を予定している。(長野県、信濃毎日新聞社)

松本の弁護士を除名処分 県弁護士会

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 県弁護士会(諏訪雅顕会長)は10日、依頼者から預かった預貯金を私的流用していたとされる松本市の竹川進一弁護士(70)を9日付で除名したと記者会見で発表した。竹川氏は同日、弁護士資格を失った。除名は懲戒処分の中で最も重く、同会での適用は今回が初めてとしている。  同会によると、竹川氏は2010年8月、中信地方の依頼者(故人)の遺言執行者に就任したが、依頼者の遺産目録を作成せず、解約した預貯金1192万円余のうち、1174万円余を私的流用したとされる。遺産受取人が昨年8月、弁護士会に「弁護士と連絡が取れない」と相談して発覚。諏訪会長が9月に懲戒を緊急請求し、裁判官や弁護士などでつくる懲戒委員会が審査していた。  弁護士会は当初、1192万円を横領したとしたが、竹川氏が遺産のうち不動産の名義変更手続きをしていたため、その費用を差し引いて最終的な横領額と認定した。刑事告発は、遺産受取人が望んでいないなどとして、見送る。  一方、同会によると、竹川氏は今回の私的流用とは別に、日弁連が職務規定で金の貸し付けを禁止しているのに、09年から総額約2200万円を貸し付けていたことが分かった。ただ、貸付先や使途について、同会は「除名の主要部分でなく、積極的に調査していない」とした。  諏訪会長は「再発防止策として苦情が多い弁護士とは直接面談する。ほかに会員のメンタル相談なども検討しなくてはいけない」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)

信州型コミュニティスクール 諏訪市の全小中学校モデル校に

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 諏訪市教委は10日、市内の全11小中学校を来年度、住民が学校の運営や支援に関わる「信州型コミュニティスクール(CS)」のモデル校とする方針を明らかにした。県教委によると、市内全校をモデル校とするのは県内19市で初めて。市教委は「市内全域で地域に開かれた学校づくりを進めたい」としている。  信州型CSは、学校と地域が協力し、子どもを育む環境づくりに当たる狙いで、県が本年度から始めた。モデル校は住民やPTAの代表らによる運営委員会を設け、学校運営への参画や授業の支援、学校評価などに一体的に取り組む。学校と地域の橋渡し役(コーディネーター)の配置も求めている。  諏訪市教委によると、市内の全小中学校にはこれまでも「学校支援地域本部事業」として、登下校の見守りや部活動の支援などに住民が関わる仕組みがある。これを生かしつつ、学校と地域の連携強化を図るため、全校をモデル校に申請したという。小島雅則教育長は「協働による学校づくりの機運をさらに高めたい」と話している。  県教委によると、モデル校にはコーディネーターへの謝礼やボランティア活動への保険代などに補助が出る。期間は2年間。本年度は大町市、上伊那郡辰野町、東筑摩郡山形村の計11校をモデル校としている。県の来年度一般会計当初予算案には、継続分も含め計25校への補助分約700万円を計上した。(長野県、信濃毎日新聞社)

県産シカ肉に認証制度 ジビエ需要拡大へ「お墨付き」

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 県内の狩猟者や調理師らでつくる「信州ジビエ研究会」と県は、県産シカ肉の認証制度を新たに設ける。シカ肉を適切に処理している施設を認証し、そこから出荷される肉に認証シールを貼って販売できるようにする。ジビエ(野生鳥獣肉)の一種のシカ肉は、牛肉などと比べて消費者になじみが薄いため、安全で安心な食材としての「お墨付き」を与えてブランド化を進め、県産シカ肉の需要の拡大につなげる。  同研究会や県でつくる審査委員会が、食肉処理施設の書類審査や現地審査をして認証する。県が2007年度に策定した信州ジビエの「衛生管理ガイドライン・衛生マニュアル」に沿ってシカを解体しているか確認。委員は解体の様子を見学し、施設側の作業手順書などが守られているか調べる。  認証期間は1年間。シカ肉処理の記録が適切に保管されていれば1年ごとに更新する。認証を受けた施設から出荷したシカ肉には個体識別番号を与え、同研究会のホームページで捕獲日や産地、雌雄が確認できるようにする。  農林業被害を受け、県内で12年度に捕獲されたニホンジカは3万3668頭。そのうち食肉にされたのは約5%の1524頭にとどまり、シカ肉の消費拡大が課題になっている。県は、認証されたシカ肉を県産農産物の統一ブランド「おいしい信州ふーど(風土)」の一つと位置付けてPRする。  茅野市のフランス料理店のオーナーシェフで、信州ジビエ研究会理事も務める藤木徳彦さん(42)=日本ジビエ振興協議会代表=は、北海道や和歌山県にも同様の認証制度があるとした上で、「長野県でも認証制度はぜひ進めるべきで、ジビエの県外への売り込みにつなげてほしい」と期待している。(長野県、信濃毎日新聞社)

中野立志館高スキー部、全国大会20年ぶり優勝を報告

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 福島県などで開かれた第63回全国高校スキー大会で、20年ぶりに男子総合優勝を果たした中野立志館高校(中野市)スキー部は10日、優勝の報告会を同校と中野市役所で開いた。優勝カップや賞状を手にした部員は、同校体育館や市役所前を行進し、在校生や市職員から大きな拍手を受けた。  部員24人のうち、クロスカントリースキーの選手12人が参加。同校の報告会では、吹奏楽部の演奏とともに体育館に入場し、生徒約700人が迎えた。田中直人総監督(52)は入賞した選手4人を紹介し、「走る直前までスキー板を調整して支援するなど、部員全員の力で優勝することができた」と話した。  今回は、前身の中野実業高校が1992~94年に3連覇して以来の総合優勝。主将の3年渡辺瑛仁(あきひと)君(18)=下高井郡山ノ内町=は「3連覇を再び達成し、さらに記録を塗り替えられるよう、後輩たちに頑張ってもらいたい」とあいさつした。  市役所では、市職員ら約180人がスキー部員を歓迎。池田茂市長は「言葉で言い尽くせないほどうれしい。4年後の韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪に出場できるよう、ますます頑張ってほしい」と激励した。(長野県、信濃毎日新聞社)

収賄の疑い 県建設業厚生年金基金元事務長、4度目逮捕 

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 県建設業厚生年金基金(長野市)の多額横領事件で業務上横領の罪に問われた元事務長坂本芳信被告(56)=公判中=が、基金の投資先のファンド運営会社アール・ビーインベストメント・アンド・コンサルティングから賄賂を受け取っていた疑いを強め捜査を進めていた長野中央署と県警捜査2課は10日、収賄容疑で坂本被告を再逮捕した。同容疑者は容疑を認めているという。逮捕は業務上横領容疑を含め4回目。  再逮捕容疑は、2005年7月ごろから06年7月ごろまでの間、未公開株への投資の契約や契約継続で便宜を受けた謝礼などの趣旨で、アール社役員らから3回に渡り現金総額四百数十万円を受け取った疑い。厚生年金保険法は、厚生年金基金の職員は公務員とみなすと規定している。  投資先の最終決定は基金の理事会が行っていたが、坂本容疑者は当時、資産運用を任されており、県警は、投資先も実質的に同容疑者が決めていたとみている。また、アール社は当時、同容疑者が公務員とみなされると認識していたという。  坂本容疑者とアール社役員らは02年ごろに知り合ったという。基金は03~08年に同社を通じ未公開株に総額約68億円を投資し、評価額は12年10月時点で40億円以上減った。  収賄の公訴時効は5年だが、同容疑者は10年9月から昨年11月までタイに逃亡していたため、この間の時効は停止している。同署などは、タイ逃亡以前の一時的な海外渡航期間も算入し、収賄容疑での逮捕に踏み切った。贈賄の時効は3年で、アール社側は時効が成立している。  県建設業厚生年金基金は10日、コメントを発表。坂本容疑者に対し、収賄容疑の経緯とともに、アール社と、基金が資産運用を委託した信託銀行などが「投資価値のない未公開株ファンドをどのように作り、基金と契約締結させたのか」について事実解明に協力すべきだとした。(長野県、信濃毎日新聞社)


大雪の農業被害1413万円余、規模拡大も 県農政部まとめ

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 8日からの全県的な大雪の影響で、農業用ハウスが損壊する被害が県内各地で発生した。県農政部の10日時点のまとめによると、ハウスの倒壊や野菜、花の被害など、農業被害は10市町村で計1413万円余に上った。うちパイプハウスとガラスハウスの被害は計89棟で被害額は1243万円余。同部は耐用年数を超えたハウスは被害算定の対象として集計していないため、実際の被害規模はさらに大きいとみられる。  松本市などによると、市内の農家から寄せられたビニールハウスが倒壊したとの報告は計69件(10日午後4時現在)。ともに同市に本所を置く市農協や松本ハイランド農協によると、現在使用していないハウスや資材用が被害の大半。ただ、野菜の育苗や花の栽培に使っているハウスも一部で含まれているという。  諏訪郡富士見町や同郡原村でも10日、ハウスが損壊する被害が確認された。同町によると、町内全域で野菜や花用の40棟以上のハウスが全半壊。既に育て始めた花の苗に被害が出たハウスもあり、町内のカーネーション農家の70代男性は「耐雪性のある丈夫なハウスだったが、降った雪が落ちずに積もり、つぶれてしまった。また大雪の予報があるので不安」と話した。  飯田下伊那地方でもハウス被害が判明。下伊那郡阿智村智里の井原毅(たける)さん(50)の畑ではトマト栽培用などのビニールハウス2棟(計90平方メートル)が倒壊し、「自宅や地区内の道路の雪かきに追われて手が回らなかった」。伊那市東春近で主にトルコギキョウを栽培する中村朝一さん(65)はハウス6棟が全壊、2棟が半壊する被害を受けた。3月には苗を植えるため、「お金はかかるがすぐに建てる。どういう支援が得られるかは後で考える」と話した。  県農業共済組合連合会(長野市)によると、大雪などの自然災害によるハウスなどの被害額の一部を補償する制度には「園芸施設共済」がある。県内の加入棟数は2013年4~12月で延べ1万2688棟。本年度末までの1年間の加入見込みは県内全体のハウスの約6割になるという。(長野県、信濃毎日新聞社)

上條選手の地元、松本でも大声援

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 上條有司選手の地元の松本市今井地区では10日夜から11日にかけて、今井公民館に上條選手の中学の同級生や地域住民ら約130人が集まり、大型スクリーンで競技を観戦した。  住民らは上條選手の母校、今井小の児童が作った手旗を持って応援。上條選手の名前がアナウンスされると、「上條コール」が起きた。スタート後は、「行けー」「頑張れー」などと歓声が湧き起こった。レース終了後は口々に「よく頑張った」と話していた。  上條選手と中学で同級生だったという清沢俊太郎さん(27)は「応援する側も一つになれた。感動をありがとう」。ソチの競技会場で応援した上條選手の母親通孔(みつこ)さん(59)は電話取材に「一生懸命な姿を見られてよかった。お疲れさまと言いたい」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)

加藤選手5位、長島選手6位 下諏訪の願い、あと一歩

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 ライバルで同僚でもあるWエースが、3度目の五輪で目指した悲願の頂点。10日から11日にかけてのスピードスケート男子500メートルで、加藤条治選手(29)は5位、長島圭一郎選手(31)は6位。同じ所属の上條有司選手(27)も上位につけられなかった。メダルは逃したものの、3人の所属先などは最後まで各選手の滑りに声援を送った。  長島、加藤、上條の3選手が所属する日本電産サンキョー。諏訪郡下諏訪町の本社では10日深夜から11日未明にかけ、社員やOBら約230人がホールの大型スクリーンでレースを見守った。メダルには手が届かなかったが、全力を尽くした滑りに対し、拍手がホールを包んだ。  11日午前1時すぎ。結果が出ると、安川員仁(かずよし)社長(63)は「日本勢初のメダルを期待していたが、残念」とさすがに落胆した面持ち。ただ「力は出し切ってくれたと思う」と選手をねぎらった。  会場全員での「フレフレ、サンキョー」の掛け声で始まった応援。10日午後10時すぎから上條選手ら日本勢が次々に登場すると、同社スケート部のユニホーム姿の社員が壇上で「上條」「加藤」「長島」とコールした。「必勝」の鉢巻き姿の社員らが日の丸の手旗を振り、「いけー」と声を張り上げた。  長島選手と同期入社の津嘉山葉さん(31)は、選手一人一人の写真を印刷して会場に持参し、「結果よりも、大会を楽しんで、全力で滑る姿を見せてほしい」と見守った。  レース後、同社スケート部の大久保義則部長(61)は「残念」と一言。「これが五輪の厳しさ。(選手たちには)お疲れさまと言ってあげたい」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)

名物うな丼、すぐに完売 岡谷で寒の土用うなぎ祭り

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 「寒の土用うなぎ祭り」は11日、岡谷市民総合体育館で開いた。市内のうなぎ料理店などでつくる「うなぎのまち岡谷の会」が、脂の乗った冬のウナギを大勢の人に味わってほしいと毎年開き、7回目。名物のうな丼を買い求める人が列をつくり、用意した千個は1時間半で完売する好評ぶりだった。  うな丼は1個千円で販売。館外で会員らが焼き上げ、手際良く白飯にのせて次々と会場へ運んだ。午前10時の販売開始から長い列ができ、整理券を配って対応した。  持ち帰る人が多かったが、会場で早速頬張る男子高校生もいた。お使いで買いに来た岡谷市小井川小4年の武井彩留(はる)さん(9)は「うな丼は大好き。食べるのが楽しみ」と話した。  岡谷市産業大使に任命されているアイドルグループ「オトメ☆コーポレーション」のひかりさんがライブを行い、観客は手拍子をして楽しんだ。(長野県、信濃毎日新聞社)

新市民会館に膨らむ期待 長野でプレイベント第1弾

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 2015年3月完成予定の長野市の新市民会館開館に向けたプレイベントの第1弾「ながのでうたうとなりのトトロ」が11日、市若里市民文化ホールであり、親子連れら約600人が童謡やクラシックの演奏に聞き入った。  新市民会館を運営する市文化芸術振興財団の主催。第1部は、副館長でファゴット奏者の山上貴司さん(長野市出身)らがドボルザークの「家路」などを演奏した。第2部は、新市民会館芸術監督の作曲家久石譲さん(中野市出身)の長女で歌手の麻衣さんが出演し、童謡7曲をメドレーで披露。また、久石譲さんが音楽を手掛けたアニメ映画「となりのトトロ」に使われている曲を、長野市民合唱団コールアカデミーと一緒に歌い上げた。  家族で来た長野市裾花小4年の吉村朋華(ともか)さん(10)は「トトロは大きくてかわいいので好き。歌を聞いてお話が思い浮かんだ」と話していた。  市文化芸術振興財団などでつくる実行委は新会館が開館する15年に、久石さん企画による「こけら落としコンサート」などを計画している。(長野県、信濃毎日新聞社)

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