bjリーグは1日、各地で10試合を行った。東地区4位の信州ブレイブウォリアーズは岡谷市民総合体育館で同地区7位の横浜ビー・コルセアーズと対戦し、69―72で敗れた。通算成績は22勝13敗。順位は4位のまま。 第1クオーター(Q)は両チームとも効果的な連係攻撃を見せて18―18。第2Q終盤に信州がサンダースの連続得点で34―28とリードを奪った。第3Qは一進一退の攻防だったが、信州は第4Qにギブソンの退場で流れを失い、終盤に逆転された。 信州は2日午後2時から同体育館で横浜と第2戦を行う。(長野県、信濃毎日新聞社)
信州、横浜に逆転負け bjリーグ
須坂出身・北村騎手 JRA1000勝達成
競馬の北村宏司騎手(33)=須坂市出身=が1日、中山競馬第4レースでファンシーミューズに騎乗して1着となり、JRA通算1000勝を達成した。中央競馬史上28人目、現役では14人目。 北村騎手は1999年3月にデビューし、同レースは11261戦目。2006年のヴィクトリアマイルでダンスインザムードに騎乗し、G1を初制覇した。重賞は22勝(うちG1は1勝)。 昨年、初の年間100勝を達成し、最終的に全国リーディング7位の101勝を挙げた。16年目の今年も好調を維持しており、1日時点で同3位(19勝)につけている。 北村騎手は「早く達成したいと考えていたので良かった。皆様の応援のおかげでここまでくることができた。競馬を盛り上げていけるように引き続き頑張るので、応援よろしくお願いします」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)
山車、最後の平成大修理 松本・深志神社で「魂抜き」
松本市中央の宮村町1丁目町会は1日、近くの深志神社の例大祭で引き回す舞台(山車)の解体修理をするため、「魂抜き」の神事を同神社で行った。同町会を含め神社周辺の16町会は市重要有形民俗文化財の舞台を所有。1999年以降、各町会が進めてきた「平成の舞台修理事業」は、同町会の舞台の修理で完了となる。 宮村町1丁目町会の舞台は木造2階建てで、明治20年代ごろに造られた。彫刻などはなく、シンプルなのが特徴という。2階部分に須佐之男命(すさのおのみこと)の人形を飾り付けてある。これまでに2回、大きな修理をした。 今回は1階部分を漆塗りにし、舞台を解体して劣化した部分を交換する。この日、作業に着手した。7月中旬ごろに完成させて「魂入れ」の神事をし、7月下旬に開かれる例大祭で引き回す予定。費用は約650万円を見込み、半分は松本深志舞台保存会に対する市の補助金で賄う。 神事には、町会の約30人が出席した。伴吉宏会長(69)は「漆塗りにすることで木目が生かされ、きれいになると思う」と期待。深志神社権禰宜(ごんねぎ)の小林義幸さん(55)は「舞台は伝統文化。修理で姿形や中身がしっかりし、舞台の行事が末永く続く」と話していた。 「平成の舞台修理」は、傷みが激しい舞台を持つ町会から順次着手し、車輪や車軸などを直しており、宮村町1丁目だけが済んでいなかった。(長野県、信濃毎日新聞社)
親子らわくわく、ざざ虫捕り 飯田・天竜川総合学習館
飯田市川路の天竜川総合学習館「かわらんべ」は1日、近くの天竜川やその支流で「ざざ虫」などの水生昆虫を採集する催しを開いた。親子連れなど22人が参加。長靴で川に入って川底の石を動かしたり、網を使ったりしてざざ虫捕りに熱中していた。 ざざ虫はトビケラやヘビトンボなどの幼虫の総称。市環境アドバイザーの久保田憲昭さん(46)=飯田市=が指導し、学習館が伊那市の漁師から借りて沈めた網の上流側で、児童たちがくわなどを使って川底の石を動かした。引き上げた網からトビケラなどが見つかると、「いた」と歓声が響いた。 上伊那地方などで食べられているざざ虫のつくだ煮も作った。学習館が事前に用意したトビケラなど4種に、しょうゆや砂糖、みりんを混ぜて煮込んだ。試食して顔をしかめる子どもがいた一方で、「サクラエビに似ている」と何匹も口に運ぶ子どももいた。 下伊那郡下條村下條小学校5年の遠山裕基君(11)は「石を転がすと、すぐにざざ虫が見つかった。食べるのはあまり好きじゃないけれど、家の近くでも捕ってみたい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
ハクチョウ見守る仲間集う 安曇野で研究成果・生態発表
全国のハクチョウ愛好家や研究者でつくる日本白鳥の会の本年度の研修会が1日、安曇野市で2日間の日程で始まった。北海道から山口県までの会員ら約60人が参加。6人がハクチョウの生態に関する研究成果などを発表した。安曇野市のアルプス白鳥の会が今年、発足から30年を迎えたため、研修会場となった。 山形県酒田市でハクチョウ観察を続ける元教員角田分(かくたわかつ)さん(66)は、コハクチョウとオオハクチョウの見分け方を説明。コハクチョウは下のくちばしの縁にピンク色の線があるとし、体格やくちばしの黄色と黒の模様で見分ける一般的な方法と合わせ、「98%識別が可能だ」とした。 日本白鳥の会事務局を務める北海道浜頓別町職員の小西敢(かん)さん(43)は、コハクチョウとオオハクチョウが求愛行動をした珍しい例を報告。昨季と今季に、同町のクッチャロ湖で2羽が寄り添って泳ぎ、求愛を意味する鳴き交わしをした様子を確認したという。ただ、「1カ月ほどで求愛行動は終わり、つがいにはならなかった」と話した。 諏訪湖でハクチョウの世話をする諏訪湖白鳥の会は、1974(昭和49)年に2羽のコハクチョウが初めて越冬してから40年の歩みを紹介。アルプス白鳥の会は、84年にコハクチョウ5羽が初飛来して以降の活動を報告した。 同会代表の原とみ子さん(79)は「ハクチョウの生態やさまざまな研究内容が聞けて良かった」と話していた。2日は安曇野市のハクチョウ飛来地、犀川白鳥湖と御宝田遊水池を見学する。(長野県、信濃毎日新聞社)
銭湯値上げ、懸念と理解 経営者「心苦しい」客「仕方ない」
燃料高騰などを受け、県内に37軒ある銭湯の大人の入浴料金上限が1日、7年ぶりに引き上げられ、380円から400円になった。厳しい経営状況が続く経営者らは、引き上げへの理解を求めつつも、客足が遠のくことを懸念。利用客からは銭湯側に理解を示す声も出た。 松本市の「菊の湯」は高齢の常連客が多く、経営する宮坂美恵子さん(73)は「バスで来る人もいる。値上げの負担は大きいと思う」と心配する。客数はピークだった昭和40年代の半分以下。一方、燃料の都市ガス代は年々上がっており、経営は苦しい。 2007年に20円引き上げた際、「値上げで来なくなった人がいた」と息子の賢吾さん(48)。「値上げせざるを得ないが、お客さんに申し訳なく心苦しい」と話す。この日、菊の湯を訪れた20年来の常連の女性(68)は「来る回数が減りそう」と話した。 一方、長野市の銭湯を訪れた市内の青果卸売業永井勇二さん(63)は「燃料が上がっており、値上げは仕方ない。銭湯は心がおおらかになるのでこれからも来る」と話す。 県内の37軒中27軒が加盟する県公衆浴場業生活衛生同業組合の理事長、宮下憲治さん(68)=上田市=は「各店とも1週間ほど前からポスターを張って値上げを知らせたので混乱はなかったと思う」。値上げで燃料費高騰分などを賄うが、「利用者の負担を抑えたい」と、4月からの消費税率引き上げ分は経営努力で補う方針という。(長野県、信濃毎日新聞社)
ソチパラリンピック 日本選手団現地入り、最後の調整へ
7日開幕のソチ冬季パラリンピックに臨む日本選手団が1日、ソチに到着した。本番に向け、現地で最後の調整を行う。 2月28日に成田空港を出発した選手6人や本部役員ら計約20人の本隊組がソチ空港に到着。選手らがゲートを出ると、出迎えたボランティアから「ようこそソチへ」と英語で声が上がり、拍手が送られた。 アルペンスキーの谷口彰(相模組・上水内郡小川村)は「がんばる日本」「負けない日本」と書き入れたバッグを背負い「焦りもなく、高ぶっていることもない。開会式が始まると気持ちも盛り上がってくると思う」。初出場の山崎福太郎(信大・長野市)は「ドキドキしている。思いっきり頑張ってきます」と話した。選手たちは選手村に向け、次々とバスに乗り込んだ。 本隊組のほか、1日昼にはイタリアで事前合宿に臨んでいたノルディックスキー距離、バイアスロンの選手も到着。イタリアでワールドカップ(W杯)に参戦していた狩野亮(マルハン・長野市)ら残るアルペン選手も1日深夜(日本時間2日早朝)にソチ入りする。(長野県、信濃毎日新聞社)
JR、アセスで「空白域」 大鹿の作業用トンネル変更反映せず
リニア中央新幹線の環境影響評価(アセスメント)で、JR東海が下伊那郡大鹿村内に設定した動植物調査の対象域に調査をしていない区域があることが1日、分かった。作業用トンネルを計画した場所の近くで希少猛禽(もうきん)類のクマタカが営巣していたため、JRはトンネル位置を変更。それに伴い調査対象域も変わったが、新たに加わった範囲の調査をしていなかった。 JR東海は2011年に公表したアセス方法書で、動植物の調査区域を「改変区域からおおむね600メートル」に設定。大鹿村では釜沢地区付近の2カ所に計画した作業用トンネル周辺をそれぞれ調査し、猛禽(もうきん)類は11年12月に着手した。 その結果、トンネルの予定地2カ所のうち1カ所の周辺で、環境省がレッドリストで絶滅の危険性が高い「絶滅危惧1B類」に位置付けているクマタカの営巣を確認したため、もう一方のトンネル予定地近くに位置を変更。位置を移動したトンネルの改変区域=地図の赤の点=から半径600メートルの調査区域の一部が、他方のトンネルの改変区域=地図の緑の点=を中心とした調査区域と重なる形になった。 JR東海は、県の環境影響評価条例に基づく技術指針は「200メートル程度」を調査区域としていると説明。その範囲は重なった部分でカバーされているとして、「最低限の調査はできており、問題ない」とする。 1月に開いたリニアのアセス準備書を審議する県の環境影響評価技術委員会では非公開の場面で、委員から「南側トンネルの動物調査の範囲が不足している。適切なアセスとは言えないのではないか」との指摘が出た。これを受け、JR東海は2月の技術委で今年の春と夏に調査をしていない区域で追加調査する方針を説明。重要種が確認されれば「保全措置を検討する」とした。 同社はアセス準備書に対する沿線都県の知事意見を受けて、アセス評価書を4月にも完成させ、国に6月にも工事実施計画の認可申請をする予定。調査結果を評価書に記載するかは「未定」(広報部)としている。 大鹿村の柳島貞康村長は「技術委員会でそのような話が出たのは聞いている。追加調査をきちんとしてもらいたい」と話している。(長野県、信濃毎日新聞社)
普及へ誘客へスポーツ雪合戦 小海のスキー場、100人参加
東信地方のスポーツ雪合戦愛好家らでつくる東信州雪合戦協会は2日、南佐久郡小海町豊里のスキー場小海リエックス・スキーバレーで競技の体験会を開いた=写真。普及を目指す協会に、新たな企画で誘客を図りたいスキー場側が協力し、初めて開催。スキー客約100人が参加した。 スポーツ雪合戦は縦36メートル、幅10メートルのコートで1チーム7人で戦う。コート内に作られた雪の壁に身を隠して雪玉を投げながら、3分以内に相手陣地内に立つ旗を取ったり、より多くの相手チームの選手に雪玉を当てたりしたチームがセットを獲得。2セット先取で勝者となる。 参加者の多くは初挑戦。山梨県市川三郷町から友人3人でスノーボードを滑りに来た保育士八木かおりさん(24)は「真剣に雪合戦をするのは久しぶりで、子どものころを思い出しました」と笑顔で話した。 スキーバレーの2月の来場者数は、2週連続の大雪やそれに伴う休業の影響で、計画の6割ほどだったという。支配人の浜口昌幸さん(41)は「今後も、スポーツ雪合戦のような企画でお客さんにアピールできたらいい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
新体操450人の「羽ばたき」 松本で子どもたちが演技発表
松本市を中心に活動するNPO法人「総合体操クラブWing(ウイング)」は2日、新体操の演技発表会を市総合体育館で開いた。色鮮やかなレオタードに身を包んだ幼児から高校3年生までの約450人が、ボールやリボンを手に集団や個人でしなやかに手足を躍動させた。 小学6年の33人は、皆でY字バランスやブリッジを交えた演技を披露。新体操女子団体競技日本代表チームの練習生に選ばれた松本市旭町中3年の横山美希さん(15)や、第16回全日本新体操チャイルド選手権3、4年生の部で優勝した同市鎌田小4年の得能澪(とくのうみお)さん(10)も、磨いた技で会場を魅了した。 ともに松商学園高3年で昨年度のインターハイに出場した原麻莉亜さん(17)、宮下麻衣さん(18)はこの日で引退。そろいの青い衣装で息の合った演技を披露し、花束を受け取った。原さんは「最後に心を込めて踊ることができ、新体操を続けてきて本当に良かった」、宮下さんは「3年間一緒に頑張ってきた麻莉亜ちゃんやお世話になった全員に感謝の気持ちが伝わるように踊った」と話した。 ウイングは1980(昭和55)年に発足し、全国レベルの選手も含めて現在452人が在籍。発表会は毎年開き、33回目。(長野県、信濃毎日新聞社)
世代超え語り合う地域づくり 松本大で10~80代の130人
「若者と地域の方々が集い語り合う地域フォーラム」は2日、松本市の松本大で開かれた。同大の学内組織「地域づくり考房『ゆめ』」が、さまざまな人やグループの取り組みを知るとともに人脈をつくり、今後の地域活動に生かしてもらおうと企画。地域活動に関わる県内外の学生やNPO、自治体の職員ら10~80代の約130人が世代や職業を超えて意見を交わした=写真。 若者と地域住民が語り合う「ワールド・カフェ」で、参加者たちは「こどもが育つ地域の環境づくり」「異世代交流を通じた地域づくり」など六つのテーマに分かれ、模造紙に意見やアイデアを自由に書き込みながら話し合った。「観光と日々の暮らしの中でにぎわう商店街の再生」のテーマには松本大生、会社の社長ら4人が参加。「商店街の良さを見つけるには若者や外部の人の目線が必要」「まず自分の地域を知ることが大事」といった意見が出ていた。 終了後、松本大総合経営学部3年の宮下浩美さん(21)=安曇野市=は「地域づくりに関わる人の話が聞けて楽しかった。将来、地域づくりについて社会に何かを発信できる存在になりたい」。信州大地域戦略センター上席研究員の田村守康さん(54)=東筑摩郡山形村=は「若者がしっかりと考えて行動しているということを実感した。自分も多くの人とつながりをつくれた」と手応えを感じていた。(長野県、信濃毎日新聞社)
bj信州、横浜に快勝 「堅守速攻」で圧倒
bjリーグは2日、各地で9試合を行った。東地区4位の信州ブレイブウォリアーズは岡谷市民総合体育館で東地区7位の横浜ビー・コルセアーズと第2戦を行い、88―68で快勝した。信州の通算成績は23勝13敗。順位は4位のまま。 信州は第1クオーター(Q)から次々と速攻を決めて8点のリードを奪った。第2Qはサンダースがアウトサイドから高確率でシュートを決めてリードを広げ、前半を49―33で折り返した。第3Qは横浜のゾーン守備にてこずる場面もあったが流れは失わず、第4Qも大量リードを保った。 信州は8、9日に宮城県白石市文化体育活動センターで東地区8位の仙台89ERSと対戦する。(長野県、信濃毎日新聞社)
リニア検証、飯田でシンポ 知事意見提出の期限控え
リニア中央新幹線計画の課題を検証する講演会・シンポジウム「再考せよ!リニア新幹線」が2日、飯田市の飯田文化会館で開かれた。JR東海が作成したリニアの環境影響評価(アセスメント)準備書に対する知事意見提出の期限が25日に迫る中、飯田下伊那地方の有志らでつくる実行委員会が主催。約160人が集まった。講演会とシンポの映像をDVDにまとめ、知事意見の参考として県に提出する意向だ。 「必要か、リニア新幹線」(岩波書店)の著者、橋山礼治郎・千葉商科大大学院客員教授が講演。JR東海のリニア需要の見通しは人口減少を無視しているなどとして「(リニア計画を)国会で再検討してほしい」と主張した。 シンポでパネリストを務めた上伊那郡中川村の曽我逸郎村長は、環境アセスについて「(JR東海は)法律さえ守ればいいという考えで、住民の環境や暮らしにしっかり対応して協力をもらって進めようという考え方はないと思う」と指摘。同社に対し「国の基準ではなく、住民が納得できるルールを定めてほしい」と訴えるとともに、県にはリニアに対して慎重な視点を求めた。 また、リニア建設に伴う作業用トンネルの出入り口ができる下伊那郡阿智村清内路地区では2日、住民が地区課題について意見を交わす学習会「『清内路』を考える」(村清内路公民館主催)が開かれ、リニアについても議論した。工事用車両による粉じんを心配する声や、リニアの影響に対する住民の関心を高める必要性を指摘する意見が出た。(長野県、信濃毎日新聞社)
県建設業厚年基金訴訟 6240万円の賠償命令
総額23億8730万円の使途不明金が出ている県建設業厚生年金基金(長野市)が、基金の資金を着服したとして元事務長坂本芳信被告(56)=業務上横領罪で公判中=を相手に6240万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が3日午前あり、長野地裁の松本有紀子裁判官は坂本被告に請求通りの支払いを命じた。坂本被告側は2月24日の第1回口頭弁論に出廷せず、答弁書など書面も提出しなかったため、即日結審していた。 基金側は、坂本被告が2010年5月10日、長野市の金融機関で、同基金の普通預金口座から1億3330万円余りを引き出し、うち7090万円余りを生命保険会社に送金し、残りの6240万円を着服したと主張していた。坂本被告は判決も欠席した。 基金側はこれまでに、坂本被告がタイに逃亡した後の10年11月と11年7月の2回、10年6月から同年9月に着服したとする計2億5500万円余りの損害賠償請求訴訟を長野地裁に起こし、請求通りの支払いを命じる判決が確定している。 同基金側代理人の高橋聖明弁護士(長野市)は「刑事事件でも横領容疑を認めているようなので、民事訴訟は争うつもりがなかったのではないか。現在のところ、追加提訴の予定はない」と述べた。同基金の吉沢恒人常務理事は「今までも賠償請求訴訟を起こして請求が認められており、今回もその通りの判決が出たのは当然。坂本被告の新たな財産が見つかれば基金の資産回復に努めていく」とした。 坂本被告の刑事裁判で弁護人を務める柳沢修嗣弁護士(長野市)は「坂本被告には刑事裁判と民事裁判は違うので、民事裁判では自分で考えて対応してくださいと話した」としている。(長野県、信濃毎日新聞社)
スギ花粉の飛散を飯田・松本で確認
県の飯田、松本両保健福祉事務所は3日、飯田市と松本市での観測で1日にスギ花粉の飛散が始まったのを確認したと発表した。飯田は例年に比べて4日遅く、松本は同2日早い。両事務所は外出時のマスク着用などの対策を呼び掛けている。 飛散開始日は、1平方センチ当たり1個以上の花粉が2日続けて確認された初日、3日連続で捕集した場合は2日目―と定めている。 飯田市の県飯田合同庁舎、松本市の県松本合庁の観測ともに2月28日~3月2日の3日間の捕集で、いずれも1日当たり1平方センチ当たり1個以上10個未満の花粉を確認した。 日本気象協会長野支店(長野市)によると、県内4予測地点の今春のスギとヒノキの花粉飛散量は例年と比べて、長野と松本、飯田は「やや少ない」、上田は「少ない」と予測している。(長野県、信濃毎日新聞社)
大町 スキーバス山林に突っ込む 8人軽傷
3日午前4時40分ごろ、大町市平の鹿島槍スキー場近くの県道で、千葉県白井市の男性運転手(45)が運転するスキーツアーバスが道路からそれ、雪が積もった山林に突っ込んだ。乗客42人のうち男女8人が大町市や北安曇郡内の病院に運ばれた。いずれも軽傷とみられる。 けがをした8人は東京都や神奈川県などの19~23歳の学生。都内の旅行会社が募ったツアーに参加していた。大町署によると、千葉県印西市のバス会社がツアーバスを運行し、2日夜に同県柏市を出発。鹿島槍スキー場を経て、北安曇郡小谷村の栂池高原スキー場へ向かう予定だった。同署は、圧雪した路面でバスがスリップしたとみて調べている。 バス会社によると、けが人以外の乗客は、会社が用意した代替のバスでスキー場に送り届けた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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J2開幕、山雅いきなり全開 東京Vに快勝
サッカーのJリーグ2部(J2)は2日開幕し、東京都調布市の味の素スタジアムで東京ヴェルディと対戦した松本山雅FCは、船山貴之選手(26)のハットトリックの活躍もあり3―1で快勝。J1昇格を狙う勝負のシーズン最初の試合を勝利で飾った。 J2昇格3年目のシーズン開幕を待ちわびた8千人超の松本山雅サポーターがアウェー席を埋め、約4400人が入場した東京ヴェルディ側を圧倒した。試合は前半5分に得たPKを船山選手が決めて先制。同8分に追い付かれたものの、前半終了間際に船山選手のミドルシュートで再び勝ち越し、後半43分の3点目で突き放した。 松本山雅は9日の第2節もアウェーでロアッソ熊本と対戦。ホーム開幕戦は、松本市アルウィンにV・ファーレン長崎を迎える16日の第3節になる。(長野県、信濃毎日新聞社)
通学・通院の足にズシリ 県内鉄道運賃値上げ
消費税率が5%から8%に切り替わる4月まで1カ月を切り、税率の引き上げ分を運賃に上乗せする方針のJRや県内私鉄各社が、駅構内や自社のウェブサイトで新運賃の案内を始めている。通学や通院などで身近な鉄路に頼る人たちにとって負担感は小さくなく、戸惑う声もある。事前に定期券を買ったり、他の支出を減らしたりして増税に備える動きも出てきた。 [通学] 週末の2月28日朝、上水内郡飯綱町のJR牟礼駅。近くの北部高校に通う生徒らが次々と信越線を降りた。駅舎内には、運賃値上げを知らせるポスターに加え、4月1日から有効の定期券は3月18日から買える―との案内がある。3月末までに買えば消費税率は5%のため、6カ月定期を使って長野駅(長野市)から乗る1年生の男子(16)は「税率が上がる前に新しい定期を買うつもりです」と話した。 長野市の2年生の男子(17)は増税を控え、洋服などの購入を我慢。自宅最寄りの三才駅(同)から利用し、定期券代は、飲食店でのアルバイト収入(月約6万円)から捻出する。4月からは1カ月分が140円上がって5150円。収入のうち2万円は食費などとして親に渡しており、他に携帯電話代が1万~1万5千円ほど。「高校生にとっては100円だって痛い」 松本市の短大1年生の男子学生(19)も、月千円ほどの書籍代を削るつもりだ。コンビニエンスストアのバイト収入は月約4万円。安曇野市の自宅に近いJR大糸線南豊科駅からアルピコ交通上高地線北新・松本大学前駅まで松本経由で通うが、3カ月分の定期券代は1070円増えて計3万8530円になる。「交通費は削りようがない」と嘆く。 [通院] 年金収入が頼りのお年寄りにとっても値上げは痛手だ。年金支給額は、昨年10月分から来年4月分まで段階的に2・5%引き下げられていくからだ。 「負担だけ増えて本当に困る」。上水内郡信濃町の1人暮らしの女性(75)は嘆く。膝が痛くて飯綱町の飯綱病院に通うが、原付免許しかなく、寒さの厳しい冬場は公共交通が頼り。通院では信越線古間(信濃町)―牟礼間を信越線に乗るが、運賃は10円増の200円になる。 上田市保野の農業保屋野利雄さん(86)も「仕方ないが、値上げ分は節約するしかないね」。2日に1回ほど、最寄りの上田電鉄塩田町駅から別所温泉駅まで別所線に乗って共同浴場を訪れるが、運賃は10円増の220円になる。なるべく自分で栽培した野菜を食べるようにするという。 [通勤] 増税は通勤や出張の足にも影響する。長野新幹線で佐久平駅から大宮駅(さいたま市)まで通う佐久市の国家公務員男性(54)は、3カ月分の定期券代が9140円上がって32万9280円になる。通勤手当には上限があり、現在も3分の1ほどは自己負担だが、増税分はそのまま上乗せとなる。「どうするか考えないと…」と困惑する。 月2、3回、出張で中央東線特急を使って岡谷市内を訪ねる都内の会社員男性(48)は、会社から経費節減を求められており、「3月中の回数券の買いだめを会社に提案してみる」と話した。(長野県、信濃毎日新聞社)
消費税に対応 新切手発売
日本郵便は3日、全国の郵便局で、4月1日の消費税増税に伴う郵便料金値上げに対応した切手、はがきの販売を始めた。はがきが現行の50円から52円に、封書の手紙(25グラム以下の定形郵便物)が80円から82円に上がるのに合わせ、切手11種類、はがき10種類をそろえた。郵便料金の値上げは約20年ぶり。 新切手のデザインは日本の自然がテーマで、52円はソメイヨシノ、82円はウメをあしらった。現行料金との差額に対応する2円切手は約11年半ぶりに発行された。北海道に生息するエゾユキウサギをデザインした。 長野市の長野中央郵便局では3日午前、新料金に対応したはがきや切手を訪れた人が早速買い求めた。市内の男性(86)は「消費税率が上がって全てのものが値上がりするので、郵便料金もしょうがない」。30代主婦は「個人で出す手紙はそれほど多くないので、値上げのことはあまり考えていない」と話していた。 窓口には切手愛好者らが列をつくり、机で台紙に貼ってこの日午前の消印を局員に押してもらった。新切手11種類をそれぞれ5~9枚買った市内の男性(68)は「これほど多くの種類の切手が一度に出る機会はそうはない」と喜んでいた。 職員らは、窓口を訪れる人に4月から料金が変わることを案内。古越豊局長は「4月以降は、郵便物を出す際に料金不足にならないよう確認してほしい」と呼び掛けていた。(長野県、信濃毎日新聞社)