須坂市内の２３社「老舗百年会」設立　情報発信など連携へ

　須坂市の創業１００年を超える老舗企業などが２４日、「信州須坂老舗百年会」の設立総会を市内で開いた。須坂は明治から昭和にかけて製糸業で栄え、商工業が発達。現在も多くの老舗企業が残っている。ただ、景気が後退する中で苦境に立たされている企業もあり、手を取り合って情報発信やイベント企画などをすることで、互いにもり立てることを目指す。 　設立総会は須坂商工会議所で開催。会長には、１８６９（明治２）年創業のみそ、しょうゆ醸造販売「糀（こうじ）屋本藤（ほんどう）醸造舗」の本藤浩史（ひろふみ）社長が選ばれた。本藤社長はあいさつで「老舗もこれからは時代の変化に対応し、ニーズに合った新しい商品を作っていかなければならない」と強調。「一企業で頑張るのには限界がある。協力して、特に地元の人たちに知ってもらう方法を考えたい」と話した。 　同会の会員となった創業１００年超えの企業は、電子機器部品製造、和菓子製造、日本料亭、呉服店など１４社。この他、１００年には満たないものの、会の趣旨に賛同する９社も加わった。 　総会では、２０１３年度の事業計画として、会員企業の歴史ある建物などを利用した「街かど歴史館」、歴史的資料を集めた「信州須坂老舗百年展」などを開催し、商品のＰＲや地元の観光振興につなげることを確認した。（長野県、信濃毎日新聞社）