東日本大震災で被災した宮城県に、諏訪市内の小中学生26人を3月に派遣する「虹のかけ橋プロジェクト」の第1回研修会が26日、同市湖岸通りの市公民館であった。市と市教育委員会、市校長会による事業で、参加者とその保護者ら約50人が顔を合わせ、互いに交流を深めた。 児童・生徒たちは3月22日から2泊3日の日程で、多くの児童と教職員が犠牲になった大川小学校(石巻市)など被災地を視察。仮設住宅で暮らす被災者らの話を聞き、災害の怖さや命の尊さを学ぶ。震災で避難所になった石巻西高校(東松島市)の合宿所に泊まり、地元小中学生との交流も予定している。 研修会では児童・生徒が四つのグループに分かれ、互いに自己紹介。ゲームをしながら緊張をほぐした。市校長会で防災教育を担当する豊田小の片桐健校長が事業の目的を説明し、「現地で素直に感じたことを、学校に帰ってからみんなに伝えてほしい」と呼び掛けた。 震災で親を亡くした児童の作文も紹介され、子どもたちは真剣な表情で聞き入った。生徒会の呼び掛けに応じて参加を決めた上諏訪中2年の細川日菜子さんは「諏訪市には海がない。その怖さを見てきたい」と話していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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