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「升田・大山戦」の熱気今に 将棋盤など展示・オークションに

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 数々の名勝負で将棋ファンを沸かせた升田幸三、大山康晴両元名人(ともに故人)が、1958(昭和33)年3月に長野市で対局したタイトル戦「第7期王将戦第7局」で使った将棋盤と駒、駒台のセットが、2月3日に同市で打たれる「第38期棋王戦第1局」(信濃毎日新聞社など主催)の会場で展示され、オークションにかけられる。「将棋史に残る貴重な品」(日本将棋連盟県支部連合会)で、半世紀余りを経て再びファンの注目を集めることになりそうだ。  2人は兄弟弟子の間柄。同連合会などによると、第7期王将戦は全国を転戦した後、互いに3勝3敗で最終第7局を迎え、大山元名人が死闘を制して3年ぶりにタイトルを奪回した。スランプで無冠に陥っていた大山元名人が「大山時代」復活の足掛かりをつかんだ一戦だったという。  会場は今回の棋王戦と同じ長野市の長野ホテル犀北館で、将棋盤や駒などは、地域で熱心に将棋を普及した同市問御所町の故高橋君雄さんが提供し、対局後に保管していた。次男重雄さん(82)が昨年暮れに「役立ててほしい」と同連盟長野安茂里支部相談役の藤井寿人さん(77)に譲り、棋王戦の盛り上げ役として再登場することになった。  材質は盤が榧(かや)で駒はツゲ。盤の裏に2人の署名があるほか、駒箱のふたの裏には升田元名人による「一歩勝敗」との揮毫(きごう)がある。オークションの最低価格は100万円で、同ホテルの展示場所に置く箱に金額、名前を書いた用紙を随時入れる方式。落札金額の一部は福祉目的に寄付する方針だ。  当時対局を観戦した高橋重雄さんは「升田元名人のキラッと光る鋭い目が印象的だった」と話し、大山元名人は「常に落ち着いた様子」で静かに向き合っていたという。「序盤から定跡にとらわれない『力将棋』となり、展開に引き込まれた」と高橋さん。「最後の最後まで互角の戦いが続き、大いに盛り上がった」と振り返った。  将棋盤などは、棋王戦前夜祭(2日午後6時から)と大盤解説会(3日午後1時から)で展示し、入札を受け付ける。(長野県、信濃毎日新聞社)

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