昨年の県内の自殺者は、19歳以下と80歳以上が前年に比べてともに4割余り増えたことが5日、県警生活安全企画課のまとめで分かった。自殺者の総数は479人で1997年以来、15年ぶりに500人を割った一方、これら若い世代と高齢世代の増加が目立っている。 自殺者のうち、19歳以下は17人で前年より5人増、80歳以上は68人で20人増。これに対し、30代は59人で21人減、40代は80人で10人減など、働き盛り世代の自殺者は減った。年代別で最も多い50代は87人で1人増えた。 自殺の原因・動機(複数の場合もある)で最も多いのは「健康問題」で308人。他は「経済・生活問題」118人、「家庭問題」113人などと続いた。全自殺者の性別は、男性334人(前年比18人減)、女性145人(同4人減)だった。 県自殺予防情報センター(長野市)は未成年者の自殺は年々増えているとし、「いじめや受験、恋愛の問題などさまざまな要素が重なり合っている」と分析。80歳以上については、要介護状態となって周囲に迷惑をかけたくないと考えたりする人も多いと指摘している。(長野県、信濃毎日新聞社)
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