上伊那郡飯島町本郷に残る戦国時代の城跡一帯で、「戦国動乱!飯島城の戦い」と銘打った模擬合戦が3月3日に行われる。参加者は段ボールで手作りしたよろいかぶとをまとい、城の旗をめぐり攻防を繰り広げる。町生涯学習センターが、地元でも知る人が少なくなっている史跡を活用し、楽しみながら足元の歴史を見つめ直そうと企画した。 防衛軍は大人が中心。一帯の山中にロープを張り巡らせたり、水や灰を風船や袋に入れた「爆弾」を投げ付けたりして旗を守る。子ども中心の攻撃軍は、防衛軍のこうした「わな」をかいくぐり、チャンバラをしながら攻め入る。大人と子どもが交流し、地域への愛着を育む狙いもある。 飯島城は、同町を拠点とした豪族「飯島氏」が築いた。飯島氏の子孫、飯島紘(ひろし)さん(69)=飯島町飯島=によると、城は南北約400メートル、東西約800メートルにわたる段丘地形を利用。戦国時代に織田信忠の軍に攻め入られ、落城した。 参加を予定する高校2年の宮沢信秀君(17)=同町本郷=は「歴史が好きなので楽しみ」と話している。本番に先立ち、16日午前9時から町文化館でよろいかぶとを作る。ともに無料で、町外の人も参加できる。申し込み、問い合わせは同センター(電話0265・86・3111)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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