JR東日本長野支社は7日、普通列車運転士が6日午後7時50分ごろ、JR中央東線(辰野線)小野―塩尻間の善知烏(うとう)トンネル(塩尻市上西条、全長1678メートル)内で、側壁のモルタルが剥がれ、線路脇に落ちているのを見つけたと発表した。安全を点検した後、通常通り運行している。 同支社によると、運転士は小野方面から塩尻方面へ走行中、左側の線路脇にモルタル片を発見。その後の点検で、トンネル内の高さ約2メートルから側壁が剥がれているのを確認した。モルタル片は6個計約17・7キロで、大きなものは約4・2キロ(縦17センチ、横40センチ、厚さ4センチ)。トンネル内の他の部分を目視と打音検査で点検したが異常はなかったとしている。 同トンネルは1906(明治39)年にれんが造りで完成。高さ幅ともに約4・6メートル。94年にれんがの上にモルタルを塗った。2年に一度、目視や打音検査の定期点検がある他、大型連休や年末年始にも不定期で点検しており、昨年12月も目視で点検していた。 同支社は、れんがとモルタルの隙間に入った水が凍結を繰り返して壁が劣化したのが原因と判断。今後管内の全てのトンネルを順次緊急点検する方針だ。(長野県、信濃毎日新聞社)
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