中日本高速道路(名古屋市)は8日午前、中央道恵那山トンネル下り線(下伊那郡阿智村―岐阜県中津川市、8489メートル)の天井板撤去について、3月実施方針の撤回を決めた。工事時期や方法などについて、あらためて関係機関や長野、岐阜両県の地元自治体、関係団体と協議、調整していく方針だ。 県内では観桜期や大型連休の通行止めを避けるよう求める意見が強く、工事開始は連休明け以降となる見通しだ。 同社は沿線の関係団体に対し、「利用者の不安感を払拭(ふっしょく)するため、できるだけ早く実施したい」として3月撤去を打診。工事中は飯田山本―中津川インター間の下り線を1カ月程度通行止めにし、上り線は対面通行にせず通常通りの通行とする方針を説明していた。 だが、工事の時期について観光関係団体などの反発が強く、県も7日に同社と国土交通省に対し、工事期間中の地域への影響を最小限にし、地域の理解を得た上で実施するよう要請。国交省は、関係団体との合意形成が十分でないと判断、同社に地元調整をやり直すよう指示していた。(長野県、信濃毎日新聞社)
↧