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中川村の人形芝居復活へ 練習大詰め

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 上伊那郡中川村の有志らでつくる「中川人形保存会」が3月、江戸時代末期に旅回りの人形師が訪れたことから地域で始まった人形芝居を半世紀ぶりに上演する。全員素人だが、当時の人形を修復して練習。会長の下平達朗さん(64)は「人形を受け継いで芝居をつないできた先人の気持ちを学び、本番を成功させたい」と話している。  中川村誌などによると、人形師は大阪の切竹紋次(きりたけもんじ)。1864(元治元)年に現在の同村片桐田島地区で病死し、人形は地域の有力者に質入れされた。82(明治15)年に片桐横前地区の有志が人形を請け出し、「横前人形」として芝居が始まったとされる。一時は村外でも上演されたが、後継者不足などで1962(昭和37)年に途絶えた。  保存会員は、村公民館の呼び掛けで集まった30人余。昨年7月から公民館の講座で紋次について学び、伊那谷の人形芝居も鑑賞した。村歴史民俗資料館に保管されている人形の首(かしら)の傷を修復し、同12月から本格的に稽古。飯田市の「今田人形座」の座員からも指導を受けた。  3月の演目は、生き別れになった母と娘の再会を描く「傾城阿波(けいせいあわ)の鳴門(なると)」。横前人形でも上演された。人形遣いを担当する佐々木正春さん(64)は、子どものころに横前人形の芝居を寺などで見たという。「当時の楽しかった様子を今の子どもたちに伝えたい。動きは難しいが、やりがいもある」と話していた。  復活上演は3月24日午後1時半、中川文化センター。入場無料。問い合わせは村公民館(電話0265・88・1005)へ。(長野県、信濃毎日新聞社)


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