春の歩み、今季はゆっくりと―。下伊那郡天龍村は15日、同村平岡鶯巣(うぐす)の「うぐす梅園」で村特産の「竜峡小梅」が開花したと発表した。例年より1カ月以上遅く、村が開花の記録を始めた2006年と同じく最も遅い開花日となった。見頃は3月上旬の見通しだ。 約80本の梅の木が並ぶ天竜川左岸にある同梅園。この日は朝方に雪がちらつき、その後は雨降りに。梅の枝には、肌寒い空気を押し分けるように真っ白な花が幾つも開いた。 17日には「第45回天龍梅花駅伝」(天龍村主催、信濃毎日新聞社など後援)が予定されており、梅園脇の国道418号もコースとなっている。「毎年駅伝の時季になると梅の花が見頃になるのに。この冬は本当に寒いんですね」と、近くの熊谷千代恵さん(64)。「駅伝の選手を応援するかのように咲いてくれました」。村振興課の村松弘崇さん(36)は恒例の催しに花を添える開花宣言に、ほっとしていた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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