小諸市の本町通りで23日午前9時から3月10日午後4時まで、歩行者の安全を確保するため、歩道と車道をポールで分離する「交通実験」が初めて実施される。市街地の商家や住宅にひな人形などを飾り付け、大勢の人出がある「お人形さんめぐり」(実行委員会主催)の日程に合わせ、本町区まちづくり推進協議会や市などが計画。観光客らの感想を聞き、歩道・車道の分離を継続するかなどを検討する。 同市都市計画課によると、本町通りは旧北国街道で現在は市道。車道は幅5・5メートルで、歩行者は車道の両側に薄い色で表示された幅各1・25メートルの歩道を歩いている。道幅が十分でなく、車両がやむを得ず歩道部分を通ることも。小中学生の通学路でもあり、住民から安全性向上を望む声も上がっていたという。 市道には、2002年に整備した際、約400メートルにわたり歩道と車道の間に高さ70センチの収納型アルミ製ポールが埋め込まれている。これまで車の邪魔になるため出さなかったが、初めて84本を引き出し、歩車道を区切る。 お人形さんめぐりには昨年、16日間で延べ約1万人が訪れ、本町通りも大勢が歩いた。期間中は通り沿いの「北国街道ほんまち町屋館」にアンケート箱を設置して、歩車道分離についての意見を聞く。同推進協議会の湯本敏晴会長(69)=小諸市本町=は「(関係機関で)足並みをそろえて取り組む。アンケートや寄せられた声を参考に、今後について検討する」と話す。 お人形さんめぐりは、23日に町屋館北側の健速会館で開幕セレモニーや人形劇、3月2日に市街地でわら馬パレードがある。布小物などの創作体験や、初めて実施するスタンプラリーなどもある。(長野県、信濃毎日新聞社)
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