桜井久江・県教育委員長は20日開会した県会2月定例会で県教委の来年度当初予算案を提案説明し、教職員の不祥事が相次ぐ状況について「発生が収まる兆候が一向に見えなかったことは誠に遺憾。県民に深くおわび申しあげる」と陳謝した。不祥事根絶に取り組むさなかの1月、県立特別支援学校の寄宿舎で元男性指導員(懲戒免職、児童福祉法違反の疑いで書類送検)が女子生徒にわいせつな行為をさせた事件が発覚したことなどを踏まえた。 桜井委員長は「度重なって発生した教員による不祥事で教員に対する不信感に加え、教育そのものに対する県民の信頼も大きく揺らぐ事態を招いた」と指摘。本年度中に「教員の資質向上・教育制度あり方検討会議」の提言を受けた後、具体的な行動計画をまとめ、進み具合を外部有識者に確認してもらいながら着実に実行に移す―とした。 阿部守一知事も提案説明で教員不祥事に言及。県教委の本年度の懲戒処分件数が昨年度の2倍超の38件に上っているとし「児童生徒や県民の信頼を大きく損なう事態。県民に大変申し訳なく思うと同時に看過できない」と述べた。(長野県、信濃毎日新聞社)
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