飯田市本町の川本喜八郎人形美術館で23日、館内スタジオで公開撮影をした人形アニメーション「こまねこのおるすばん」の完成上映会があった。人形を少しずつ動かしてコマ撮りする「こまねこ」シリーズの最新作で、全国に先駆けた上映。親子連れなどが飯田ゆかりの作品を楽しんだ。 「こまねこ」はネコのキャラクターが主役の作品で、都内の制作会社のアニメ作家合田経郎さん(46)とアニメーター峰岸裕和さん(58)が手掛ける。今回の公開撮影は、人形劇のまちづくりを進める市が、地域で人形作家に創作活動をしてもらう事業として企画。同館では昨年秋に約1カ月かけて撮影が行われ、1日に数秒分しか撮れない制作風景を来館者が見学した。 上映時間約5分の新作では、こまねこが一人で留守番をする様子を描いた。従来のシリーズと同様にこまねこの愛らしい姿が魅力だが、新作はホラー風の場面も。合田さんは「新しいことにも挑戦したので楽しんでもらえたらいい」。子どもと作品を見た市内の主婦(32)は「キャラクターがかわいくて、言葉がなくても(思いが)伝わってきた」と話していた。 24日の午前11時と午後3時にも上映。一般千円、高校・大学生800円、3歳から中学生500円。新作に加えてシリーズ作品も上映する。(長野県、信濃毎日新聞社)
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