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旧制松高の寮歌「春寂寥」、来月の入学式で初演奏

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 信大(本部・松本市)は4月4日の入学式で、前身の旧制松本高校の代表的な寮歌「春寂寥(はるせきりょう)」を初めて演奏する。旧制高校の流れをくむ大学の歴史や先輩たちが愛した歌を知り、県内5カ所のキャンパスで学ぶことになる新入生に一体感を持ってもらう目的だ。  春寂寥は、同市県の松高敷地内にあった学生寮「思誠(しせい)寮」の寮歌の一つ。同高の開校翌年の1920(大正9)年に、ともに学生の吉田実が作詞、浜徳太郎が作曲し、四季の移り変わりを叙情的に表現している。毎年公募作から選んだ寮歌の中でも、長く歌い継がれてきた代表曲という。  入学式では、信大交響楽団の演奏と信大混声合唱団の合唱で披露。会場で配る式次第に歌詞を印刷し、新入生にも覚えてもらう。楽譜は松本交響楽団常任指揮者で作曲家の丸山嘉夫さん(松本市)が、15年ほど前に編曲したものを了承を得て使う。  熊本大や鹿児島大が旧制高校の伝統を大切にしていると知った山沢清人信大学長が、松高の寮歌を入学式で披露することを提案。松高の同窓会の了承も得て決めた。  信大には校歌がないだけに、信大卒の笹本正治副学長は「一緒に青春の時を過ごす仲間が気持ちを一つにして歌うのは大切なこと。キャンパスが分散しているが、春寂寥が学部を超えて信大生をまとめる力になればいい」と期待。松高同窓会会長の根津武夫さん(83)=松本市=は「驚くとともに感激している。ぜひ歌い継いでほしい」と話している。  信大は1949(昭和24)年、学制改革で松高を母体に発足。松高は50年に閉校となり、思誠寮も83年に現在の信大松本キャンパスに近い同市横田に移転した。(長野県、信濃毎日新聞社)


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